治療・予防

過度なスマホ依存で脳機能低下 =デジタル認知症

 スマートフォンが手放せず、寝る時間も惜しんでゲームやSNS(インターネット交流サイト)に没頭する過度のスマホ依存は、言語障害や記憶力低下などを伴う「デジタル認知症」につながるという。「アルコールへの依存が脳に悪影響を及ぼすように、夢中になり過ぎると認知症に近い症状を起こすことがあります」と成城墨岡クリニック(東京都世田谷区)の墨岡孝院長は警告する。

 ◇脳細胞が損傷も

 「デジタル認知症」という言葉はドイツの精神科医マンフレッド・スピッツアーの著書タイトルに由来する。墨岡院長は「この本が書かれた当時はパソコンでインターネットに没入するケースやゲームが中心でしたが、現在ではスマホやタブレット、さらには携帯ゲーム機や音楽プレーヤーでもネット接続が可能なため、あらゆる機器に依存し過ぎてデジタル認知症に陥る可能性が高くなっています」と説く。
 デジタル機器に没入することで勉強や仕事はもちろん、睡眠や食事の時間が削られて学業成績や仕事の能率などが下がるだけでなく、精神面や健康にも多大な影響を及ぼし、自分の頭で記憶したり、考えたりしなくなって認知機能が低下することも考えられる。
 さらに依存症が重症化すると、脳内でドーパミンなどの快楽ホルモンが過度に分泌されることになる。その結果、脳内物質のバランスが崩れて神経細胞が死滅し、脳に回復困難なダメージを与えて認知症に近い症状を引き起こす、という研究報告もあると墨岡院長は指摘する。

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