治療・予防

原因異なる二つのものもらい
診断受け、適切な対処を

 ものもらいは、炎症などでまぶたが腫れ上がる病気。まぶたにうみがたまる「麦粒腫(ばくりゅうしゅ)」と、脂がたまる「霰粒腫(さんりゅうしゅ)」の2種類がある。見た目は似ているが治療法は全く異なるため、きちんと診断を受けた上で、適切に対処することが重要だ。伊藤医院(さいたま市)の有田玲子医師に、治療法や生活上の注意点について聞いた。

 ◇細菌に感染

 麦粒腫は細菌の感染が原因。まぶたが化膿(かのう)して赤く腫れ、痛みが生じる。「感染が原因といっても人にうつることはなく、適切に対処すれば長引くことはありません」と有田医師。抗生物質の点眼や眼軟こうの塗布によって炎症を抑える治療がメインで、通常は1週間から10日程度で軽快していく。眼帯は、菌の繁殖を促すため使用しない。
 再発を繰り返す場合は、免疫力が低下している恐れがある。「よくあるのが、花粉症とものもらいを併発するケース。アレルギーによる免疫力低下が原因です」と有田医師。「そもそも麦粒腫は、体のあちこちに存在しているブドウ球菌が主な原因。体が弱っていると、普段は人の健康を脅かすことのない細菌にまで感染してしまうのです。大切なのは、まぶたを清潔に保ち、疲労やストレスをためないこと」

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