治療・予防

感情否定せず共感を
子どもの怒り、向き合い方

 ◇大人が焦らないこと

 気を付けたいのは、「何とかしなきゃ」と大人の方が焦ってしまうこと。例えば、感情をどうにか鎮めようと、欲しい物を与えてしまうと、子どもは「かんしゃくを起こせば思い通りになる」という誤った学習をしてしまいかねない。

 「子どもは親の動揺をすぐに見抜き、『あと一押し』とばかりにさらに激しくかんしゃくを起こします。そうさせないためには、大人がいちいち動じないこと。肝っ玉母さんのごとくどっしり構えていると、子どもは逆に安心するものです」

 子どもが少ない今の時代は、大人の意識はどうしても一人の子どもに集中しがちだ。心配が募るのも無理はないが、子育ては思い通りにいかないことの連続。性急に結果を求めず、自ら成長していくのをじっくりと待つような気持ちで臨みたい。

 「一番いいのは共有型の子育てです。楽しい経験、つらい経験を家族みんなで共有する。そういう経験の積み重ねの中で、子どもはだんだんと成長し、感情のコントロールを身に付けていきます」(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)

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