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減塩や適度の運動=重要な生活改善―高血圧

 ◇「ゴロ寝」ノススメ

 朝、起床するタイミングも血圧に影響する。肌寒い季節は目覚めと同時に起き上がらないよう注意しよう。「起床した途端に交感神経が一気に緊張し、脈も血圧も上がってしまう。すぐに起床しないで、数分間は布団の中でゴロゴロすると血液循環が良くなる」と渡辺医師。肌寒い季節は、布団から出て体が冷えることも血圧が上がる原因の一つ。暖房の予約タイマーを利用し、起床時間に合わせて部屋を暖めておきたい。
 さらに注意が必要なのは、飲酒した翌日の朝だ。通常より起床時の血圧が上がりやすい。渡辺医師は「酒を飲むといったん血圧が下がるが、7時間ほどたって体からアルコールが抜けると、血管が収縮し始め、再び血圧が上がってしまう」と話す。

 ◇新タイプの降圧薬

 生活習慣改善が難しい場合は、薬物療法も必要になる。現在使われている降圧薬は主に5種類。複数の薬を組み合わせ、効果や副作用の有無を確認しながら処方されている。
 降圧薬といえば通常は飲み薬だが、最近では皮膚に貼るテープ剤も登場。β(ベータ)遮断薬のビソプロロールだ。飲み忘れが心配な人、錠剤を飲み込むのが苦手な人には使いやすい薬だ。渡辺医師は「服用薬の種類が増えると、飲むのがおっくうになりやすい。その点、テープ剤は気軽に使うことができる」とメリットを説明する。


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