研究・論文

超早産児へのビフィズス菌、メリットなし

 超早産児にビフィズス菌製剤を与えても死亡リスクは減らない、と英ホーマートン大学病院のケイト・コステロー教授らが医学誌オンライン版で報告した。
 同教授らは、妊娠23~30週で生まれた超早産児を、医薬品として指定されているビフィズス菌製剤を与えるグループ(650人)と偽薬グループ(660人)に分け、早産児に起こりやすい壊死(えし)性腸炎への影響や退院前の死亡リスクなどについて調べた。
 その結果、偽薬グループと比較したビフィズス菌グループの壊死性腸炎の発症と退院前死亡はともに0.93倍で、両グループに明らかな差は見られなかった。
 母乳を飲む正期産児と比べて、早産児の腸内には乳酸菌が少ないことから、乳酸菌などをルーティンで投与する試験が数多く行われ、その有効性も報告されているが、同教授らは「現時点ではメリットは見られない」としている。(メディカルトリビューン=時事)


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