福田恵一 医師 (ふくだけいいち)

慶應義塾大学病院

東京都新宿区信濃町35

  • 循環器内科
  • 教授

循環器科 内科

専門

狭心症、心筋梗塞、心不全、心臓弁膜症、不整脈、肺高血圧症、高血圧、高脂血症、心筋の再生医療

福田恵一

福田恵一医師は、慶應義塾大学医学部卒業後、米ハーバード、ミシガン大学を経て同大教授に就任。1990年代から心筋再生研究に取り組み、99年に世界に先駆けて成体幹細胞からの心筋作成を成功させる。iPS細胞技術が現れて後は、簡便なiPS細胞の樹立、効率的な増殖、再生細胞をがん化させない技術の確立と、心筋再生に関する業績を重ねてきた。シート状再生心筋の作成、内視鏡による移植術、細胞の大量培養技術といった、治療現場に即した技術開発も手がけ、再生医療による心臓疾患治療の発展をリードし続けている。
2013年1月に日本肺高血圧学会理事長、2013年4月には国際心臓研究学会日本部会(ISHR)の理事長に就任。日本の心臓病の分子生物学的研究において、慶應義塾のみならず、日本全体を牽引する存在である。

診療内容

福田医師が教授を務める同科は、内科学教室としては90年以上、(呼吸)循環器内科としては65年以上の歴史を有し、現福田恵一教授は5代目。教授就任後は、心臓カテーテル治療が、将来的には冠動脈形成術から心構造疾患治療に移行していくことを予想した体制作りを進め、心房中隔欠損、動脈管開存症、閉塞性肥大型心筋症、慢性血栓塞栓性肺高血圧症、大動脈弁狭窄症などのカテーテル治療において、それぞれ全国で上位を占める症例数を積み、臨床の慶應としての地位を確立した。

循環器内科は心臓カテーテル班、不整脈班、病棟班、心機能班、肺高血圧班に分かれて診療を分担することで、各領域における最高レベルの治療を提供している。
不整脈班では「患者にやさしく、クオリティーの高いアブレーション」をモットーに、心室頻拍、発作性上室性頻拍、WPW症候群、心房粗動、心房細動に対しカテーテルアブレーション術を施行。3次元マッピング装置を使用し、レントゲン透視時間が短い心房細動のアブレーションは、治療成績が良く、多くの患者が他施設からも紹介されてくる。
心室頻拍には、心内エコーを用いて心筋病変部位を可視化しながら効率的にアブレーションを行い、非常に高い治療成績を誇る。また徐脈性不整脈に対するペースメーカー治療、心室頻拍に対する植え込み型除細動器 (ICD)治療、心不全患者に対する心臓再同期療法(CRT)も積極的に行い、好成績を上げている。植え込み型デバイスの遠隔モニタリングにも取り組んでおり、患者の生活の質の改善に努めている。
心機能班は、心電図、心エコー、経食道心エコー、運動負荷、ホルター心電図などの診断を行い、循環器日常診療に貢献している。
慶應大学が伝統的に日本の中心を担ってきた肺高血圧診療の領域では、2012年から慢性肺血栓塞栓性肺高血圧症のバルーン肺動脈形成術も開始した。
また、【KICS (Keio Interhospital Cardiovascular Studies)】 と総称する関連病院との緊密な連携により、循環器に特化した手技別・疾患別の研究を進め、専属の臨床コーディネイターの手によってデータ化した現場臨床活動を発信し続けている。KICSは冠動脈形成術(PCI)患者のレジストリでは13,000例以上を登録し、これまでに循環器疾患の日米間比較などで着実な成果をあげている。それ以外にも、心不全、心房細動のレジストリ研究を行っている。

研究面では、早くから再生移植医療の研究に力を入れ、1999年に世界初の成体幹細胞からの心筋再生に成功。その後はiPS細胞関連の拡がりに応え、関連技術の開発実績を重ねる。
血液細胞から染色体異常を起こさず短期間でiPS細胞を樹立する方法、再生した細胞を効率的に増やす増殖因子の発見、再生細胞をがん化させずに移植するための純化精製の方法など、数々の発見、技術開発を遂げた。
ほかにも、研究の成果を着実に現実に活かすべく、腹腔鏡による低侵襲な移植術、企業と連携しての再生細胞の安価な大量培養技術の開発など、活躍の場を拡げている。

医師プロフィール

1957年 東京生まれ
1983年 慶應義塾大学医学部 卒業
1987年 同大学院修了
1990年 同助手
1991年 国立がんセンター研究所細胞増殖因子研究部国内留学
1992年 米国ハーバード大学医学部分子医学研究室留学
1994年 米国ミシガン大学心血管研究センター留学
1995年 慶應義塾大学医学部助手
1999年 同講師
2005年 同大学教授(再生医学)
2007年 医学部長補佐、北里記念医学図書館長
2010年より循環器内科教授

「狭心症・心筋梗塞・心不全」を専門とする医師