楽木宏実 医師 (らくぎひろみ)

大阪大学医学部附属病院

大阪府吹田市山田丘2-15

  • 老年・高血圧内科(老年内科)
  • 副病院長
  • 診療科長、教授

老年科 内科 循環器科

専門

高血圧、老年内科

楽木宏実

高血圧並びに老年病全般の専門医であり、高齢者高血圧の分野では国内最高峰の名医。日本の高血圧治療ガイドラインの作成において主導的役割を担う存在だ。難治性高血圧に専門的に取り組み、複数の症状や疾患合併により臓器別外来では対応しがたい患者への治療も行う。楽木宏実医師が科長を務める大阪大学医学部附属病院の老年・高血圧内科では「難治性高血圧専門外来」「もの忘れ外来」「1泊2日もの忘れパス入院」「1週間高血圧教室入院」を設置している。患者の生活の質まで幅広くサポートしている。

診療内容

大阪大学医学部附属病院の老年・高血圧内科は、日本における高血圧の研究と治療の中心的役割を果たしてきた。楽木医師は、特に「高齢者高血圧」の治療については、スペシャリスト。日本の高血圧治療ガイドライン2009年版では、同科の前任者である荻原俊男名誉教授が作成委員長、楽木医師(現教授)が事務局長を務めており、高血圧診療ガイドライン2014年度版においても、引き続き高齢者高血圧の項をまとめるなど、同科は高血圧治療のメッカともいえる診療科なのである。
楽木医師は、次のように述べている。「高血圧は、少なくとも上の血圧が140mmHg未満、下の血圧が90mmHg未満に降圧することが大事とされています。もちろん、年齢や合併する病気によって目標は異なりますが、色々お薬を飲んでも下がらない方をご紹介いただくことが多いです。3種類以上の薬を飲んでも十分血圧が下がらない方、これまで順調にコントロールされていたのに最近血圧が上がってきた方、40歳以下で高血圧と言われた方などは、特別な高血圧の可能性があります。腎臓疾患や腎血管の狭窄、副腎腫瘍、薬剤誘発性、睡眠時呼吸障害などによる二次性高血圧です。治療方針が異なる場合もありますし、いわゆる本態性高血圧と比べて臓器合併症が進みやすいです。専門医の診察を受けられることをお勧めします。阪大病院の老年・高血圧内科では「難治性高血圧専門外来」を設けていますし、高血圧専門医が毎日診察しております。高血圧は、血圧を下げるという治療と、脳や心臓、腎臓の合併症を引き起こさないための予防としての治療の2面から治療します。血圧を下げる治療は、食事や運動についての生活習慣面からの指導と、お薬による治療があります。患者さん自身が病気のことをよく理解されることが、有効な治療につながるので「1週間高血圧教室入院」も実施しています。この入院では、高血圧の原因や合併症についての検査、薬の調整に加えて、高血圧教室に参加していただき高血圧の原因と治療について学んでいただけます」また、楽木医師は高血圧の専門医であるとともに、高齢者の医療全般についても老年病専門医として診療にあたっている。
「老年病専門医としての診療は多岐にわたります。ふらつき・もの忘れ・不明熱といった臓器別の診療では対応できない症候や「どの科を受診したら良いかわからない」「年をとって何となく体調不良を感じる」と言った症状の患者にも対応しています。65歳以上の方で、最近1年間で転んだことのある方の診療もしています。高齢の方では、転倒をきっかけに骨折から寝たきりになる方も多いですし、転倒の恐怖から外出が減りかえって筋力低下で転びやすい状況に陥ってしまう場合もあります。このように、どこの臓器が悪いといったことではなく、色々な臓器の機能低下やそのバランスが悪くなって、日常の活動性(生活機能)に影響を及ぼすような状態を総称して「老年症候群」と呼びます。「老年症候群」に対して、病気の側面から診断し治療するだけでなく、生活の質をサポートしていくことにも努めています。高齢者総合的機能評価(CGA)を用いて患者をトータルに評価し、介護保険や社会資源活用を含めた外来通院時および退院後のトータルケア・サポートを実践しています。特殊外来として「もの忘れ外来」を開設しています。いわゆる認知症に関するものですが、何となく物忘れが多くなって本人や家族の方が気にされているような場合に、かかりつけの先生からご紹介いただいています。本院では、基本的にもの忘れの評価と原因の精査、治療適応がある場合はその方針決定までを行います。認知症の場合、将来的に介護保険や社会資源の投入が必要なことが多く、その点のサポートをすることもかねて、「1泊2日もの忘れパス入院」も実施しています。この入院では、診断のための基本的な検査を実施し、社会福祉士(ソーシャルワーカー)による将来への備えの説明も行っています」(楽木医師)

医師プロフィール

1984年 大阪大学医学部  卒業
1985年 桜橋渡辺病院 循環器内科 医員
1989年 米国ハーバード大学 ブリガム アンド ウイミンズ病院内科 研究員
1990年 米国スタンフォード大学 心臓血管内科 研究員
2002年 大阪大学 大学院医学系研究科加齢医学 講師
2004年 大阪大学大学院医学系研究科加齢医学 助教授
2005年 大阪大学医学部附属病院 老年・高血圧内科 科長 (兼任)
2007年 大阪大学大学院医学系研究科老年・腎臓内科学 教授
2015年 改組により 老年・総合内科学 教授

「高血圧」を専門とする医師