永井敦 医師 (ながいあつし)

川崎医科大学附属病院

岡山県倉敷市松島577

  • 泌尿器科
  • 部長、教授

泌尿器科 がん

専門

泌尿器科学、腹腔鏡下手術、泌尿器男性医学、泌尿生殖器がん

永井敦

前立腺肥大症をはじめ泌尿器科学、さらには男性更年期障害や性機能障害、精索静脈瘤の専門家として活躍する永井敦医師のもとには、地元だけではなく京阪神、九州、中四国など、幅広いエリアから患者が集まってくる。それは実績に対する信頼の証。永井医師の考え方の基本になっているのは「患者の立場にたった治療をすること」。そのため、できるだけQOLを落とさない最先端のレーザー治療や腹腔鏡下手術などを積極的に取り入れ「患者を身内と思って治療する」をモットーにチーム一丸となって治療にあたっている。

診療内容

前立腺肥大症では、保存治療としては薬が用いられるが、薬だけでは対応できないものも多い。そういうケースでは外科的手術が行われる。これまでは経尿道的前立腺摘除術(TURP)という電気メスで前立腺を削り取る手術が主流だったが、これは高齢の患者などに体への負担が大きいものだった。そこで永井医師が目をつけたのがレーザー治療である。
「レーザーを使用することで、従来の手術に比べて出血が少なくなり、さらに術後の尿道膀胱カテーテルの留置期間も短くなります。これにより体への負担も減るため、入院期間も短くなりました。多くの方が手術翌日にはカテーテルを抜去し、術後早期に退院されています」
このレーザー治療は、前立腺肥大症だけではなく腎・尿管結石、腎盂尿管腫瘍や膀胱腫瘍、尿管狭窄や放射線性膀胱炎の治療など、幅広い疾患に対応している。また、前立腺がんにおいては、放射線科と協力しイリジウムを線源として用いる高線量率組織内照射療法が行われている。これは国内でも限られた施設でしか行われておらず、同院の900例以上という症例は国内で最多の症例数である。
成績に関しても、従来の根治的前立腺全摘除術と比べ、同等かそれ以上の成績を残している。
「この方法であれば、心臓病や気管支ぜんそくのある方など、全身麻酔をするのが難しい患者さんでも根治的治療が可能ですので、これまであきらめていた方にも道が開けました」
永井医師によれば、欧米ではすでに放射線治療が7割、切除手術が3割という割合になっていて、前立腺がんに対しての効果は高いという。
「安全で治る確率も高く、さらに治療した後の生活の質も落ちませんので、放射線治療のメリットはとても大きいですね。また低侵襲という観点では、泌尿生殖器癌も可能な限り腹腔鏡下手術を行うように心がけています」という永井医師は若手医師の指導にも力を入れ、赴任してからわずか4年で難度の高い泌尿器腹腔鏡技術認定に3人を合格させている。これは患者にとっても高度な治療を受ける機会が増えることになり、メリットが大きい。
どうしたら体に負担がかからず、QOLを落とさず、そして病気を治すことができるのか。そのことばかりを追い求めてきた永井医師の最新治療に頼る患者は、ますます増えそうだ。

医師プロフィール

1982年3月 岡山大学医学部医学科 卒業
1994年4月 岡山大学医学部附属病院助手
2003年4月 岡山大学医学部・歯学部付属病院 講師
2006年1月 川崎医科大学泌尿器科学教授