茶山一彰 医師 (ちゃやまかずあき)

広島大学病院

広島県広島市南区霞1-2-3

  • 消化器・代謝内科
  • 教授

消化器科 内科 代謝内科

専門

ウィルス性肝炎、肝硬変、肝細胞がん

茶山一彰

ウィルス性肝炎治療のスペシャリストである。中でも難治性B型肝炎・C型肝炎の先進的治療に意欲的に取り組んでいる。C型肝炎ウィルスのタイプを研究し、インターフェロン導入治療を積極的に行ってきた。さらに新たなウィルス受容体を発見するなど新しい治療法や新薬の開発につながる研究に大きな業績がある。広島大学病院に開設された肝疾患相談室では無料の血液検査やウィルス性肝炎患者の医療相談も行っている。疾患だけを診るのではなく、常に患者全体を診ることを心がけ、患者からの信頼も厚い。

診療内容

ウィルス性肝炎は肝炎ウィルスに感染して肝臓の細胞が壊れていく病気である。主な肝炎ウィルスにはA型、B型、C型、D型、E型の5種類があり、慢性肝炎はB型C型ウィルスによるものが多い。B型は感染力が強く、C型は放置すると生死に関わる重大な病気になりやすい。治療法は近年飛躍的に進歩しているが、より奏効率をあげるべく、同科では研究、臨床へのフィードバックが積極的に試みられている。
「肝炎は我が国最大の感染症であり、B型肝炎ウィルスに感染している人は130~150万人にのぼると推計されています。適切な治療を行わないまま放置すると慢性化して、肝硬変、肝がんに進行する恐れがあります」と茶山医師は話す。
しかし、肝炎検査を受けたことがなくキャリアである自覚がない人、キャリアでありながら定期検査を受けていない人などが多数存在するのが現状だ。「現在B型ウィルスに対しては核酸アナログ製剤などの有効な治療法が開発され、HBV-DNA量(血液中のウィルス量)を低い値に保ち、ALT(肝機能値)を正常化し、肝組織像を改善することが可能になっています。HBV-DNA量を持続的に低値に抑え、肝炎を鎮静化することで、肝硬変・肝がんの発生や肝がんによる死亡を防ぐことができます」と茶山医師は言う。
一方、C型肝炎は国内の100万~200万人がウィルスを持っているとされ、C型慢性肝炎から肝硬変・肝がんへと急速に進行する例が数多くみられる。「治療で最も一般的なのは、抗ウィルス作用のあるベグインターフェロンとリパビリンの併用療法です。2011年11月からはテラプレビル2013年12月からはシメプレビルを加えた3薬の併用が可能になりました。さらに、2014年にはインターフェロンを使用しない、内服薬のみの治療も認可されることが予測され、日本人患者の7割が感染する1b型の治癒率は8割以上に向上することが見込まれています。この治療は副作用もほとんど感じられない楽なものになることが期待されています」(茶山医師)
慢性のC型肝炎の場合も自覚症状がなく、放っておけば肝硬変・肝不全を引き起こし、肝がんの原因ともなる。肝臓は沈黙の臓器と言われる由縁である。
「B型C型とも、血液を調べればすぐに感染の有無がわかります。かつては手術時の輸血、血液製剤の投与で多くの人が感染しました。60代以上の患者が多いのはそのためです。中高年の方は一度血液検査をお勧めします」と茶山医師はアドバイスする。

医師プロフィール

1981年3月 広島大学医学部医学科 卒業
1981年5月 医療法人同仁会耳原総合病院内科 医員
1986年4月 国家公務員共済組合連合会虎の門病院内科 医員
1996年7月 国家公務員共済組合連合会虎の門病院内科 医長
2000年9月 文部科学教官教授(広島大学医学部内科学第一講座)
2002年4月 広島大学大学院医歯薬学総合研究科 分子病態制御内科学(旧 内科学第一講座)教授
2005年4月~2011年3月 広島大学病院副病院長
2009年4月~2011年3月 広島大学副理事
2011年4月~2015年3月 広島大学病院 病院長
2012年4月~2015年3月 広島大学理事・副学長
2012年4月~広島大学大学院医歯薬保健学研究院応用生命科学部門 消化器・代謝内科学(改称) 教授
2015年4月~2016年3月 広島大学学長特命補佐(併任)