苛原稔 医師 (いらはらみのる)

徳島大学病院

徳島県徳島市蔵本町2-50-1

  • 産婦人科
  • 教授、科長

産婦人科 産科 婦人科

専門

産婦人科学、不妊症学、生殖内分泌学

苛原稔

体外受精を日本で3番目に成功させるなど、不妊治療で全国的に高い評価を得ている同科を率いる。同科は先進的な医療と研究に定評があり、とくに排卵誘発、生殖補助医療、腹腔鏡下手術では全国でもトップレベルの実績を誇る。一方、その高い専門性が一方通行にならぬよう、患者と接する際にはわかりやすい言葉で説明し、患者の意見にも耳を傾けることを心がけている。不妊を産婦人科全般の観点から治療する姿勢を教室に浸透させ、日本生殖医学会会長、日本女性医学学会会長を務めるなど、研究面でも大きな業績がある。

診療内容

避妊をせず、普通の性生活を送ると、1年で80%、2年で90%のカップルが妊娠するが、残りの10%はなかなか妊娠しない。このように2年間妊娠しなかった場合を不妊症という。「不妊の原因には女性側に原因がある場合と、男性側に原因がある場合があり、さまざまな原因が複数重なり合っているケースもあります。男性側の原因は精子に関する問題であることがほとんどですが、女性側は卵巣、卵管、子宮などさまざまなところに原因が考えられます」と苛原医師は話す。
「ですから、不妊症の治療ではまず原因探索のため、検査を行います。最初に月経周期に影響を受けない検査、それから基礎体温の測定を始め、月経周期にあわせていくつかの検査を行っていきます」そこで原因が明らかになったら、それに適した方法で治療を始める。特定の原因がつかめないことも珍しくなく、原因不明の不妊症は機能性不妊と呼ばれている。主な治療としては「女性の排卵に問題があるときは、クロミフェンやゴナドトロピンなどの排卵誘発薬を用います。卵管に異常がある場合には通水療法、卵管形成術、体外受精・胚移植などを行います。またクラミジア感染や子宮筋腫、子宮内膜症といった関連疾患が不妊の原因となっていることもあり、その治療を行うことが有効な場合もあります。精子の成熟障害、移動障害など男性側に原因があるケースでは、人工授精、体外受精・胚移植、顕微授精、漢方薬などの治療法があります」と苛原医師は説明する。
この中で体外受精・胚移植は、一般の不妊治療と異なり、卵巣から直接体外に卵子を取り出し、卵子と精子を培養液の中で受精させ、受精卵が肺に育った時点で子宮内に戻す治療で、保険適応外となる。どの場合にも言えることだが、薬の副作用や治療の行い方について、正しい説明を受け、納得した上で治療を行うことが重要になる。「生殖医療は少子化対策の鍵を握る医療でもあります。当院には徳島県の委託を受け、不妊相談室が設けられていますし、体外受精については独自に助成金を出している自治体も徳島県内外にあります。不妊に関することならどのようなことでも気軽に相談してください」

医師プロフィール

1983年3月 徳島大学大学院医学研究科修了
1983年4月 徳島大学医学部付属病院医員
1983年8月 徳島大学医学部付属病院助手
1992年10月 徳島大学医学部付属病院講師
2001年4月 徳島大学医学部産婦人科学助教授(産婦人科 科長)
2001年7月 徳島大学医学部産婦人科学教授(産婦人科 科長)
2003年10月 徳島大学医学部・歯学部付属病院副院長(産婦人科 科長)
2010年4月 徳島大学病院 院長(産婦人科 科長)
2011年3月 徳島大学病院 院長退任
2013年4月 徳島大学医学部長兼任(2017年3月まで)
2013年4月 徳島大学大学院医歯薬学研究部長兼任(現在に至る)
現在、徳島大学大学院産科婦人科学教授(産婦人科 科長)