坪田一男 医師 (つぼたかずお)

慶應義塾大学病院

東京都新宿区信濃町35

  • 眼科
  • 教授

眼科

専門

ドライアイ、角膜移植、レーシック、白内障手術、屈折矯正手術、アンチエイジング

坪田一男

1990年にドライアイ研究会を発足させ、日本のドライアイ治療を牽引してきた。スティーブンス・ジョンソン症候群や自己免疫疾患シェーグレン症候群などの難治性ドライアイの治療を求めた患者が全国から訪れるが、一般的なドライアイ治療にも詳しい。ドライアイ治療とともに専門として取り組む角膜移植では、1990年代後半より角膜上皮の幹細胞を再生して移植する再生医療を導入し、化学外傷による失明の治療の道を拓いた。レーシックや老眼治療の分野でも質の高い治療を提供している。

診療内容

角膜診療の第一人者として世界でもその名を知られる坪田医師。日本ではドライアイ治療や、レーシック手術、角膜移植の指導者としても有名だ。
「ドライアイに着目したのは、米国ハーバード大学留学中に、自分自身がドライアイであることがわかったことから」と語っている。
日本に、ドライアイを正しく理解し治療に取り組む医師を広めるべく『ドライアイ研究会』を立ち上げ、webサイトでも情報発信を行なっている。
研究の成果の一端には、たとえば重度のドライアイに効く「血清点眼」の開発がある。
「シェーグレン症候群などの本当に涙の出ない人は、単に乾くと言うよりも、涙の栄養分が目にゆきわたらない。そのため、人工涙液タイプの目薬をいくら差しても改善しない。そこで僕たちは、血清を点眼液にして用いた。血液の成分と涙の成分はとてもよく似ているからだ。重度のドライアイ患者さんには、血清点眼が有効である」(坪田医師のブログより)。
坪田医師の名を世界に知らしめたのは、ドライアイへの取り組みだけではない。角膜移植の分野では、停滞する日本のアイバンクへ、米国式の移植コーディネーターを配した新しいシステムを導入。加えて不足する角膜に対して海外から輸入して治療するシステムの構築に尽力。日本における角膜移植の手術件数を飛躍的に延ばし、治療を牽引してきた。
そして1999年6月、角膜の再生医療である「角膜上皮のステムセル移植術」の臨床データが、医学界で最高峰とされるジャーナル「The New England Journal of Medicine」の巻頭論文に掲載された。体細胞移植の初の報告として話題となり、再生医療時代の幕開けとして世界で注目を集めた。
この再生角膜の移植技術により、それまで治療不可能だった角膜疾患にも光を与えられるようになった。これらの最新の治療において、各国で講演・指導にあたるほか、慶應義塾大学病院眼球銀行の活動にも積極的に取り組んでいる。
坪田医師は、こちらの業績のほか、眼科専門医による安全な近視レーザー手術の普及・指導にも努め、プロゴルファーやスポーツ選手の多くを執刀してきた。全国の眼科医と連携した『安心レーシックネットワーク』の代表も務める。
さらに近年は、最先端のアンチエイジング医学を学び、日本の高齢社会を元気にパワーアップさせるべく、科学に基づいたアンチエイジング医学の研究に従事。日本抗加齢医学会理事長を務めるほか、2015年からは、日本抗加齢医学会とネイチャーとの共同編集の。
アイバンクと角膜移植医療の教育啓発のためのメディカル・ミュージカル『パパからもらった宝もの』の原作者でもある。(2007年より毎年上演されている)

医師プロフィール

1980年8月 慶應義塾大学医学部卒業
1985年7月 米国ハーバード大学 留学 (1987年6月まで)
1998年4月 東京歯科大学教授・市川総合病院部長
2004年4月 慶應義塾大学医学部 教授
現在に至る