古谷野潔 歯科医師 (こやのきよし)

九州大学病院

福岡県福岡市東区馬出3-1-1

  • 義歯補綴科 再生歯科・インプラントセンター
  • 教授 科長 センター長

歯科口腔外科 歯科

専門

歯科補綴一般、インプラント、顎関節症、口腔顔面痛

古谷野潔

古谷野潔歯科医師は義歯補綴科長として、咬合異常と顎関節症の効果的治療法や長期にわたって機能する補綴治療を研究・実践している。日本補綴歯科学会の理事長(2011~2013)を務め、数多くのメディアにも登場し、第一線で活躍する顎関節のエキスパート。2009年には、再生治療およびインプラント手術をおこなう処置室や専用室を備えた「再生歯科・インプラントセンター」をオープンさせ、センター長に就任。海外からも視察に訪れるなど、この分野での活躍も目立つ。入れ歯やインプラントの長期にわたって機能する治療法の確立もテーマとなっている。

診療内容

古谷野歯科医師によると、顎関節症の主要3症状は、以下のとおりだという。
・口が開けにくかったり、動かしにくかったりする
・顎の関節の痛みや噛むために必要な筋肉に痛みがある
・顎の関節を動かす時に音が出る
「しかし、症状は必ずしも画一的ではありません。たとえば耳の痛みやめまい、頭痛、肩こりなどの症状が出る場合もあります。ですから自分でおかしいなと思った時には、放っておかないで病院で診断を仰ぐことが大切です」(古谷野歯科医師)
診断をするためには咀嚼筋・顎関節の圧痛検査、顎運動検査、咬合検査、顎関節・顎のエックス線検査、心理学的検査、神経学的なスクリーニング検査などの中から、必要最小限の検査がおこなわれる。では顎関節症と診断された場合、どのような治療がおこなわれるのだろうか。
「まず、家でできることとして、顎の安静を保ってもらいます。具体的には大きく口を開けることを避けたり、歯を噛み締めるような行為をやめてもらいます」(古谷野歯科医師)
それでも痛みがおさまらない場合には、鎮痛剤を使用して痛みを和らげることもあるという。また、中には口が開きにくいという人もいる。その場合は必要により開口訓練といって、口を開ける訓練を医師の指導のもとおこなう場合もある。
「もうひとつ有効なのが、スプリント療法です。これはマウスピースのような道具なのですが、これを装着することで顎の安静を保ちます。このスプリント療法は歯ぎしりや噛み締めの治療にも使います。睡眠時や覚醒時に歯ぎしりをしたり、噛みしめたりする習癖のことをブラキシズムというのですが、これが原因で顎関節症を引き起こしたり、歯が欠けたり、歯冠修復物が壊れたり外れたりすることがあるため、頻度や強さにより治療が必要なのです」(古谷野歯科医師)
ブラキシズムは多くの人にみられる行為ではあるが、頻度や強さが問題なのだという。歯をきちんと磨いているのに欠けたり、詰め物がよく取れたりする場合には、ブラキシズムを疑い専門医に相談するのも手である。
古谷野歯科医師は顎関節症だけではなく、義歯・インプラントの治療でもよく知られる。2009年に再生歯科・インプラントセンターを立ち上げて以降は、充実した施設でその手腕をいかんなく発揮している。
「よく噛むことができ、見た目にも美しい入れ歯やインプラントを作りたいとずっと考え、やってきました。また、それらが長期にわたって機能する治療法の確立も私のテーマです」(古谷野歯科医師)
センター長となった今も、古谷野歯科医師は工夫と研究を重ね、さらに上の治療を目指している。患者の「日常」を支えようとする意欲は、まだまだなくなりはしない。

医師プロフィール

1983年3月 九州大学歯学部 卒業
1987年4月 九州大学歯学部 助手
1993年9月 九州大学歯学部 講師
1997年9月 九州大学歯学部 教授
1999年4月 九州大学総長補佐(併任)(平成2001年3月まで)
2003年4月 九州大学歯学部附属病院長(併任)(2003年10月まで)
2003年10月 九州大学病院統括・歯科担当副病院長(併任)(2008年3月まで)
2012年4月 九州大学総長特別補佐(2014年9月まで)
2017年4月 九州大学大学院歯学研究院長(歯学部長)