山下裕司 医師 (やましたひろし)

山口大学医学部附属病院

山口県宇部市南小串1-1-1

  • 耳鼻咽喉科
  • 科長、教授

耳鼻咽喉科 頭頸部外科

専門

めまい・平衡障害の診断と治療、内耳への直接的薬物治療に関する研究、内耳保護に関する研究、内耳アンチエイジング

山下裕司

山下裕司医師は1999年に山口大学教授に就任。めまい・平衡障害の診断と治療を専門とし、毎週水曜日にめまい・難聴外来を担当している。同科の臨床及び研究のレベルは、日本国内でも評価が高い。日本めまい平衡医学会評議員、日本聴覚医学会理事、日本耳科学会理事などをも務め、学内外で活躍している。また、厚生労働省難治性疾患克服研究事業の前庭機能異常に関する調査研究・研究班にも参加しており、様々な調査を実施している。

診療内容

山下裕司医師は、聴覚、平衡覚、嗅覚、味覚などの感覚器の疾患について、基礎的研究から得られた知見をもとに、正確な診断と最先端の治療を行っている。なかでも、めまい・平衡障害の診断と治療には造詣が深い。めまいの発症には、耳や脳の疾患など様々な原因が考えられるが、耳の疾患としては、良性発作性頭位めまい症、メニエール病、前庭神経炎と診断される場合が多い。この中で一番多い原因が、良性発作性頭位めまい症である。症状は、朝起きたり頭を動かしたりする時に回転性のめまいが起こる、吐き気を覚えるなど。これは運動不足によるもので、対処方法としては適度に身体を動かすことが大切になる。また、頭を決まった方向に動かして、はがれた耳石のかけらを移動させる理学療法を実施する場合もある。また、めまいの原因として最近増加傾向にあるのがメニエール病だ。この疾患の特徴は、頭を動かさなくても起こる回転性のめまいと吐き気、耳鳴り、難聴などで、遠因はストレスだといわれている。この疾患に対しては、薬物治療が行われるが、ストレスを取り除く、十分な睡眠、適切な運動(有酸素運動)なども効果的。
前庭神経炎は、耳鳴り、難聴、耳閉塞感などを伴わない突発性の回転性めまいが起こる疾患である。末梢性めまい疾患の中で、良性発作性頭位めまい症、メニエール病に次いで多く発症し、30歳~50歳の成人に多く、40歳前後でピークを迎え、性差はない。急性期の前庭神経炎では、患者を安静にして対症療法(抗めまい薬、制吐剤、抗不安薬の投与)を行う。またステロイド治療も有効である。
急性期が過ぎ、回転性めまいや嘔心・嘔吐が収まって起立歩行が可能になれば、手すりにつかまりながらの歩行などの安全な運動をするよう指導を行う。運動などのリハビリテーションは前庭代償を促進させ、社会復帰を早めることになる。
温度眼振の低下が持続する(慢性期)症例はふらつきが持続するため、薬物治療を行う場合が多い。このような場合、ATP製剤、ビタミン製剤などを投与する。ふらつきを強く訴える患者には場合は、抗不安薬を使用することもあるが、長期の処方はなるべく避け、ふらつきが続く場合にはリハビリを優先することが大切である。

医師プロフィール

1984年3月 山口大学 卒業
1988年4月 山口大学医学部助手
1989年2月 山口大学大学院修了
1990年8月 スウェーデン、カロリンスカ研究所(耳鼻咽喉科)Research Fellow
1992年12月 文部省在外研究員としてワシントン大学留学(耳鼻咽喉科)
1996年4月 山口大学医学部附属病院耳鼻咽喉科外来医長
1996年5月 スウェーデ ンカロリンスカ研究所医学博士学位取得
1999年8月 山口大学教授(医学部耳鼻咽喉学)、山口大学医学部附属病院耳鼻咽喉科長
2006年4月 山口大学教授(大学院医学系研究科 情報解析医学系学域 耳鼻咽喉科学分野)