井手淳二 医師 (いでじゅんじ)

熊本大学医学部附属病院

熊本県熊本市中央区本荘1-1-1

  • 整形外科
  • 特任教授

整形外科 外科

専門

肩関節外科、肩関節鏡視下手術、頚肩腕痛(肩こり)

井手淳二

肩関節鏡視下手術を専門とする。高度な専門的知識と豊富な経験をベースに、さまざまな肩の痛みの原因を的確に突き止め、患者それぞれに適した運動療法・薬物療法・手術療法を提供する。手術は可能な限り、患者の負担が少ない関節鏡視下手術を選択。また、肩こり治療の名医として知られ、肩のトラブルに悩む多くの人の日常生活の質を改善している。姿勢の改善と運動療法に特に力を入れ、姿勢矯正のための肩甲骨バンドを開発して実績をあげている。

診療内容

新生児から高齢者まで全ての年齢層にわたり、先天性疾患、救急外傷、スポーツ障害、関節リウマチや骨髄炎などの炎症性疾患、加齢に伴う関節や脊椎の疾患、骨粗鬆症などの代謝性疾患、骨軟部腫瘍など、多種多様な外傷や疾患を診療する同科。安全で高度な医療を提供することを目標に、専門診療体制を整備し、それぞれの疾患ごとに専門医が診療に当たっている。
肩こり治療の名医と知られる井手医師は、長年に渡り、肩の痛みに悩む多くの患者を診察してきた。肩周囲筋が長時間緊張を強いられるために疲労して発症する肩こりは、肩の痛みだけではなく頭痛や吐き気などを起こすこともあり、日常生活に大きな影響を与える。また、五十肩ともいわれる肩関節周囲炎は、肩関節の周囲の炎症が原因で痛みが起こるほか、放置すると関節が癒着して動かなくなる。猫背や前かがみ、運動不足、連続して長時間同じ姿勢をとることは要注意だ。最近は、パソコンによる肩の悩みを訴える人も増えているという。
肩こりは内科、眼科、耳鼻科などの病気や精神的疲労から起きる場合もあり、慢性的な肩こりの原因が何であるのか、正確な診断と適切な対処をすることが大切だ。特に、肩腱板内に沈着したリン酸カルシウム結晶によって急性の炎症が生じ、肩の疼痛や運動制限が起きる石灰性腱炎や、肩の運動障害・運動痛・夜間痛が起きる肩腱板断裂は、五十肩と症状がよく似ている。これらは、問診や触診、レントゲン撮影のほか、必要に応じてMRI、筋電図、血圧測定、関節造影検査、超音波検査などで区別する。
肩こりや五十肩は、年をとれば誰にでも起きるものと思われがち。しかし井手医師は「あきらめてはいけません。予防は可能です」と力強く語る。
肩こりの予防には、良い姿勢を保つことが第一だ。「猫背、なで肩、首が前に傾いた体型は肩こりを起こしやすい典型」と井手医師は指摘する。良い姿勢の基本は、あごを引き、背筋を伸ばし、おなかを引っ込める。姿勢矯正のための肩甲骨バンドは、肩こりや肩の痛みの改善に効果的だ。また、井手医師がおすすめするのが「肩すくめ体操」。息を吸いながら胸を張って両肩を上げ、息を吐きながらゆっくり下ろす簡単な体操だ。肩を鍛える運動としては「壁押し運動」をすすめている。これは、壁に向かって行う腕立て伏せで、肩や首、背中の筋力を保ち、血液の循環を良くする。さらに、五十肩の解消には「ぞうきんがけ体操」が効果的。机の上にぞうきんを置き、その上に両手を置いて、肩に力を入れず、ひじを伸ばして体を前に倒しゆっくり前後をふく。どの運動も至って簡単で、肩に負担が掛からない。医師と相談しつつ、自分の体力に合わせて回数を決め、毎日欠かさずやってみよう。
そのほか、痛みが強い急性期には、三角巾などで肩患部を固定して安静を計る。急性期を過ぎたら、蒸しタオルや入浴などの温熱療法や薬物療法を必要に応じて行う。これらの方法で改善しない場合は、手術を行う。井手医師は手術を行う際、患者の負担が少ない関節鏡視下手術を積極的に選択。早期に社会復帰ができるような治療をこころがけている。
研究面では、日本人の骨の形状に適合した人工股関節の開発・臨床応用や、肩関節疾患の内視鏡下治療に関する研究などを行っている井手医師。大学病院の医師として、運動器疾患の病態解明と新たな診断・治療法の開発を目指している。

医師プロフィール

1984年 宮崎医科大学卒業 熊本大学医学部附属病院整形外科勤務
2002年 熊本大学医学部附属病院整形外科講師
2006年 熊本大学医学部附属病院整形外科准教授
2013年 熊本大学医学部附属病院特任教授