麦島秀雄 医師 (むぎしまひでお)

川越予防医療センター・クリニック

埼玉県川越市新宿町1-17-1 ウニクス川越3F

  • クリニックの小児科責任者
  • 所長

小児科 血液内科 内科

専門

小児血液腫瘍学、小児造血器腫瘍(白血病など)治療 小児固形腫瘍治療 小児血液疾患治療 造血幹細胞移植 緩和ケア 長期フォローアップ 小児科一般 小児感染症 予防接種

麦島秀雄

小児血液がん治療のスペシャリスト。1985年米国留学後、国内でいち早く小児固形腫瘍に集学的治療法を確立し、骨髄移植と術中開創照射を同時で行うという画期的な方法を国内で初めて導入したことでも知られる。進行性神経芽腫の治療経験と成績は国内で最高レベルを誇る。難治性白血病、再生不良性貧血、先天性代謝異常症、免疫不全症にも積極的に造血幹細胞移植を実施している。さらに骨臓移植における「臍帯血」の活用を推進するにあたって、重要な役割を果たしてきた。板橋病院には日本有数の臍帯血バンクがあり、年間100人以上の全国の患者に臍帯血を提供している。また、小児科診療部長として入院患児の教育とメンタルのケアにも力を入れていた。2015年より、川越予防医療センターの所長として又、クリニックの小児科の責任者として勤務。

診療内容

麦島秀雄医師は、1982年に医療先進国アメリカに留学中に小児がんで「手術」「抗ガン剤」「放射線」を組み合わせた「集学的治療」を行っている医療現場を目の当たりにする。帰国後、小児腫瘍の治療に際し、国内ではほとんど行われていなかった「集学的治療」という言葉を我が国ではじめて使用した。病院全体に機運が高まり、内科医、外科医、放射線科医といった診療科の枠を超え、各々が持つ臨床データからアイデアを出し合い、計画書に沿って治療を進めている。その結果、現在、15歳未満の小児がん患者の5年生存率は70%と飛躍的にアップしたという。

麦島医師が専門として取り組んでいる治療法の1つに造血幹細胞移植がある。
「白血病」は、骨髄の中で白血病細胞が増殖し、正常な造血機能が低下する病。昔は不治の病と言われていた白血病は、今は化学療法、中枢神経白血病予防法、補助療法そして造血幹細胞移植という治療法の進歩によって、基本的に治る病気となった。
麦島医師は、日本で初めて、進行性神経芽腫に従来からの化学療法と手術療法に加え、自分の骨髄移植と術中開創照射を導入するという治療を成功させた。今では進行性神経芽腫の治療経験と成績は、国内でもトップクラスとなっている。その他、難治性白血病、再生不良性貧血、先天性代謝異常症、免疫不全症にも積極的に造血幹細胞移植を実施している。
「造血幹細胞移植をするにはドナー(造血幹細胞の提供者)が必要です。骨髄バンクや臍帯血バンクからHLAのタイプが合致する人を探しだす必要がある。バンクの場合にはドナーとの日程交渉に時間がかかり、治療スケジュールが組みにくいという問題が常に伴います」(麦島医師)
そこで「臍帯血」(赤ちゃんがお母さんのお腹の中にいる時に栄養や酸素を運ぶ臍帯血管に残っている血液)の活用を推進している。臍帯血の中には造血幹細胞をはじめ、さまざまな細胞が含まれている。臍帯血を活用する利点は、大きく2つあり、ひとつは、生まれたての赤ちゃんが持つリンパ球が未熟なため、患者に移植しても副作用が少ないこと。もうひとつは、臍帯血を凍結保存(-196℃)しておけばドナーを探す手間が省け、最適なタイミングでの使用できること。これらのメリットは医学界で広く注目され、臍帯血移植例は年々増えており、板橋病院は年間100人以上の全国の患者に臍帯血を提供している国内最大級の施設となっている。
そのほか、診療部長として、入院患児の教育とメンタルのケアにも力を入れている。長期入院患児のために、某NPO団体の協力により、院内に学習室を設置。酸素の配管、モニターカメラ、大型スクリーンなどの最新設備が整い、ネットを介して勉強もできるようになっている。退院後、すぐに普通の生活リズムに対応できるように、派遣教師の方々だけでなく、医師、看護師、保育士などスタッフ全員で協力しあい、昼間は活動し夜は休む、という生活習慣を心がけている。板橋病院の患児の家族の協力により、20年以上前にボランティアチーム「元気の会」が結成。クリスマス会やサマーキャンプ、講演会などが定期的に開催され、家族同士の交流も大切にしている。
また、退院後、成長障害,内分泌障害,肝機能障害,腎機能障害,心機能障害,聴力障害,免疫機能障害などの「晩期障害」に備えて、長期にわたるフォローアップも行っている。
「私は今後も、子どもと同じ立場で悩みや喜びを分かち合う、そんな臨床医でいたいです。もちろん助けられない命は厳然として存在し、立ちあうたびに心は痛みます。でもその一方で、患者一人ひとりの成長過程に関われる。こんなやりがいのある仕事に就けたことを誇りに思います」(麦島医師)
2015年より、川越予防医療センター所長として、患者や家族から親身になって話を聞き、分かりやすく説明することが大切をモットーに最良の診療を常に心がけている。また近隣からの小児がん患者をはじめ一般患者の医療相談も積極的に行ている。

医師プロフィール

1973年 日本大学 医学部 医学科 卒業
1974年 沼津市立病院小児科
1977年 静岡県立こども病院血液腫瘍科
1982年 カルフォルニア州立大学ロスアンジェルス校(UCLA)留学、血液腫瘍内科骨髄移植部門
1988年 日本大学医学部小児科 講師
1990年 日本大学医学部小児科 病棟医長
1994年 日本大学医学部小児科 外来医長
1999年 日本大学医学部小児科 助教授
2002年 日本大学先端医学総合研究センター センター長
2005年 日本大学医学部附属板橋病院 小児科・新生児病科 部長
2007年 日本大学医学部小児科 主任教授
2008年 日本大学医学部附属板橋病院 副病院長
2010年 日本大学医師会 会長
2011年 日本大学医学部図書館長
2011年 日本大学医学部 同窓会副会長
2015年 川越予防医療センター所長 クリニックの小児科責任者
2015年 日本大学名誉教授