吉峰俊樹 医師 (よしみねとしき)

医誠会病院

大阪府大阪市東淀川区菅原6-2-25

  • 脳神経外科・脊椎脊髄外科
  • 名誉院長

脳神経外科 外科

専門

脳梗塞、脳出血、くも膜下出血、一過性脳虚血発作、脳腫瘍

吉峰俊樹

文部省長期在外研究員として、ドイツのマインツ大学およびアメリカのメイヨークリニックで研究を重ねたのち、1998年より大阪大学医学部附属病院脳卒中センター長と未来医療センター長を兼任。チームのトップとして日々多くの脳卒中患者の治療に携わっている。重度身体障害のある患者であっても脳の信号を解読し外部装置をコントロールし、自立した生活を送ることが可能となるシステムを開発すべく研究を続けるなど未来の医療にも尽力している。
2016年より医誠会病院の名誉院長となり脳神経外科・脊椎脊髄外科にて診察を行っている。

診療内容

脳卒中の診療には急性期の緊急対応や多領域、多職種の医療従事者によるチーム医療が必要で、そのために設立されたのが、大阪大学医学部附属病院脳卒中センターである。吉峰医師がセンター長をつとめた。
「脳卒中センターでは高度救命救急センターを窓口とし、24時間体制で内科系と外科系の医師がそれぞれ待機して脳卒中の治療にあたっています。初期治療だけではなく、その後は老年・高血圧内科、放射線部、リハビリテーション部、看護部、保健医療福祉ネットワーク部などと連携し、再発予防やリハビリテーションならびに地域医療機関との協力を通して、患者さんの家庭復帰、さらには社会復帰を目指しています」
ちなみに軽症の患者や予防目的の患者については、脳卒中センター登録医や脳卒中専門医が内科外来、および脳神経外科外来で近隣の医療機関からの紹介を受け付けている。
「脳卒中センターの特徴のひとつにチーム医療があります。各科の専門医が診療科の枠組みを越えて脳卒中急性期診療にチーム医療として対処しているのです。現在当センターには脳卒中専門医を中心に50名を越えるスタッフが登録しています。また脳卒中患者さんは全身疾患を合併していることが多く、必要に応じて関連する診療科と協力しながら診療できる体制にしています。それぞれの医師が持つ力を結集して治療にあたることで、予後のことまで考えたきめこまやかな診療ができると考えています」(吉峰医師)
このチーム力によって診療した患者の総数は2011年度の場合で503名である。このうち約半数が急性期の脳卒中の患者だったという。それに対応する検査や手術などの体制も万全だ。
脳CT、MRI、頸動脈超音波、経頭蓋超音波、経食道心エコー検査は随時可能で、適応のある患者への「血栓溶解療法」は24時間対応している。さらに脳血管造影、脳血流SPECT検査も随時可能であり、適応症例には「経動脈的血行再開療法」をおこなっている。
吉峰医師によれば、開頭血腫除去術や脳動脈瘤コイル塞栓術などの外科治療、脳血管内治療が必要な場合にも速やかな対応が可能な体制になっているという。同院ではこれらの体制をさらに強化するため、2010年度より脳卒中集中治療室を増床し、診療機能を拡充している。
このように重要で多忙な同センターをまとめ、チームを引っ張っている吉峰医師には、もうひとつの顔がある。それが兼任している未来医療センター長としての仕事である。ここではどのような研究をおこなっているのだろうか。
「未来医療センターは未来の医療を考え、未来の医療に新しい価値を付け加えることを目的としています。たとえば、ブレイン・マシン・インタフェースという技術があるのですが、これを使って脳の信号を解読し外部装置をコントロールするようなシステムを開発します。これがうまくいけば、脳卒中などで意思の伝達や身体運動が大きく障害された方でも考えただけで文字が書けるようになったり、言葉が出るようになったり、コンピューターやロボットを操作できるようになったりします。つまり、体が不自由でも自立して創造的な生活を送ることが可能となるのです。研究をさらに進めて医療、介護、福祉に役立てられるように、早くしたいと思っています」(吉峰医師)
脳神経外科医として、脳出血や脳梗塞などから言葉や体の動きが不自由になってしまった患者と数多く向き合ってきただけに、吉峰医師にはそのつらさも痛いほどよくわかっている。それだけに未来の医療に対する思いも強く、重いものがある。
「その時代にできるベストを尽くす」この言葉を胸に、吉峰医師は今日も医療現場に立っている。
同院退任後は、医誠会病院名誉院長となり脳神経外科・脊椎脊髄外科にて今までに培った豊富な経験や実績をもとに診察を行っている。

医師プロフィール

1975年3月 大阪大学医学部 卒業
1980年7月 米メイヨークリニック神経学教室研究員
1983年5月 行岡病院脳神経外科部長
1994年6月 大阪大学医学部脳神経外科講師
1998年12月 大阪大学医学部脳神経外科教授
2016年4月 医誠会病院 名誉院長

「脳卒中」を専門とする医師