山口トキコ 医師 (やまぐちときこ)

マリーゴールドクリニック

東京都港区赤坂3-2-2 アマンド赤坂ビル4F

  • 肛門科、胃腸科、内科、外科
  • 院長

肛門科 消化器科 外科

専門

山口トキコ

国内初の痔の女性専門医で、スタッフ全員が女性というクリニックを開院。身体への負担が少ない日帰り手術を取り入れるなど、気恥ずかしさから受診を先延ばしがちな女性患者が、受診しやすく、安心して治療を受けられる環境を整えている。外科を専門としながらも、プライマリケアを実践する医師として、地域の企業で働く人やお年寄りの内科診療にも対応。専門医との連携をいかしながら、風邪、下痢といった急性の病気や高血圧、糖尿病などの慢性疾患の治療にもあたっている。

診療内容

痔は、痔核(いぼ痔)、裂肛(切れ痔)、痔ろうの3タイプに大別することができる。このうち、最も多いのは、いぼ痔で全体のおよそ60%、切れ痔が35%、残りが痔ろう。ただし、同クリニックの場合、切れ痔が全体の60%程度にもなっている。同クリニックの患者の8割は20~40代の女性が占めていて、若い女性に限ると、痔の中でも特に切れ痔の割合が高くなるからだ。
「女性に切れ痔が多いのは、便秘になりやすいからです。もともと、黄体ホルモンの影響で腸の動きが鈍くなったり、妊娠・出産の影響を受けたりするのに加えて、無理なダイエットなど食生活の影響も加わって、便秘になりやすいといえます。便秘で硬くなった便を無理に押し出すと、肛門の内側の皮膚が切れたり、裂けたりしてしまうのです」
以前は妊娠・出産を契機に痔になるというケースが多かったのに対して、最近は出産を経験していない10代~30代の患者もとても多いそうだ。同クリニックでは、いぼ痔、切れ痔、痔ろうなど肛門疾患の日帰り手術を行っている。いぼ痔の場合は「ALTA療法」など傷を作らない治療法をできるだけ採用して、手術時間が短く、術後の痛みも少ない、患者に優しい治療を実現している。ALTA療法は「ジオン注療法」ともいわれ、点滴で麻酔をして肛門に局所麻酔を行った上で、薬剤を直接痔核に注射する方法。痔核に流れ込む血液の量を減らして出血を抑えるとともに、痔核が徐々に縮小していく。これまではメスを用いる通常の手術法が用いられていた重症のいぼ痔の治療にも適用できるのが特徴。院長の山口医師によると、注射に要する時間はわずか10~15分。麻酔の影響がなくなるまで1時間程度安静にした後に帰宅でき、翌日から仕事ができる。通常は1週間から1カ月程度で痔核の脱出がなくなるという。「当日から入浴できるし、食事も普通に取っていただけます。ただし、アルコールや辛いものは2週間、激しいスポーツは1~2週間は我慢してください」と、山口医師。また、術後の出血や痛みが少ないためにQOL(生活の質)が高く、肛門機能にも悪影響を与えない。術後は注射した部分の状態や副作用がないかを確認するために、翌日、5~7日後、2~3週間後、1カ月後、2カ月後を目安に受診する。山口医師は言う。「ALTA療法はさまざまな利点がある治療法ですが、根治治療ではありません。再発を防ぐためには、生活習慣を改善することが必要です」
一方、切れ痔は特に軽症の場合は治りやすいものの、受診が遅れると悪化したり、傷が治らずに慢性化したりすることも少なくない。排便のたびに痛みを感じるので、トイレを我慢してしまい便秘がさらに悪化、固い便によって肛門が傷つけられるという悪循環に陥ることもある。「傷が深くなって炎症が広がると、見張りいぼや肛門ポリープができたり、肛門が狭くなってしまうこともあります。」と山口医師。「女性の場合、恥ずかしくて症状が悪化してから来られる方も多いのですが、排便時に出血がある、痛みがある、という場合は診てもらうようにしましょう」
切れ痔の治療は、座薬、注入軟膏、軟便剤による薬物療法が中心。座薬、注入軟膏は患部の炎症を抑えたり止血したりする効果が期待でき、軟便剤は便を適度な硬さにして排便時の痛みを軽減する。ただし、悪化して肛門狭さくが起きたときは、肛門を広げる手術を行う必要が生じる。

医師プロフィール

1988年5月 東京女子医大一般外科医局※
1992年3月 東京女子医大大学院卒
1993年10月 社会保険中央総合病院 大腸肛門病センター
2000年2月 マリーゴールドクリニック開業
(※外科は入局と同時に大学院に入り、業務を経験しながら院生として勉強する)