ICL手術は、眼内コンタクトレンズを用いて視力を矯正する方法です。しかし、本当に視力が回復するのか、ICL手術とはどのような手術なのか疑問に思っている方もいるでしょう。
この記事では、ICL手術に関する疑問や不安を抱えている方のために、ICL手術のメリットや適応条件、改善できる視力の範囲についてわかりやすく解説します。視力矯正を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
Table of Contents
ICLで視力を回復!ICLの基礎知識を簡単に解説
まずは、ICLの基礎知識から確認していきましょう。
①ICL(眼内コンタクトレンズ)の症例実績は60万件以上
ICL手術は、近視や乱視、遠視を矯正するために眼内にレンズを入れる治療法です。
ICLは、世界中で60万件以上の症例実績があり、その安全性と信頼性は多くの患者さんで実証されています。ICL手術を受ける人の数も増加傾向にあり、視力の低下に悩む方々にとって大きな救いとなる可能性があります。
しかし、ICL手術はすべての人におすすめできるわけではありません。老眼は改善できないので注意しましょう。老眼の場合はIPCLという老眼矯正が可能なレンズか、モノビジョンレーシックという方法を選択する必要があります。
手術の成功は、適切な病院での施術や医師の技術に大きく依存します。ICL手術によって白内障になることはないとされていますが、失敗のリスクもゼロではないため、手術を検討する際は十分な情報収集と医師との相談が必要です。
② ICL手術は角膜を削らずできる視力矯正
ICL手術では角膜を削らないため、涙の分泌量に影響はありません。ドライアイのリスクが低減され、仕事で長時間パソコンを使用する人に適しています。
手術後の快適な視界は、近視や乱視、遠視に悩む多くの方々にとって大きなメリットです。信頼できる病院での適切な処置により、日常生活や職場での活動が格段に向上が目指せます。
③ホールICLでリスク軽減
ホールICLの開発により、ICL手術のリスクはさらに軽減されました。ホールICLでは房水の流れが良好に維持されるため、虹彩の切開が不要になり、術後合併症のリスクや目の負担を大幅に軽減できるようになりました。
しかし、適応は近視のみです。また、老眼も改善できません。老眼の場合は上述のIPCLかモノビジョンレーシックを検討しましょう。
④ICLレンズは新素材コマラーで半永久的に使用できる
ICLレンズは、コマラーという新素材で作られており、その耐久性により半永久的に使用可能です。コンタクトレンズや眼鏡が煩わしいと思っている方には、おすすめの治療法だといえます。
また、コンタクトレンズや眼鏡の調整や買い替えの必要がなくなるため、経済的にもお得です。
ICLで使用しているレンズは、生体適合性の高い素材のため、半永久的に使用可能で、経年変化で目の中でくもったり破れることはありません。
ICL 手術(眼内コンタクトレンズ)の4つのメリット
ICL手術とは、近視や乱視、遠視を矯正するために眼内にレンズを入れる治療法です。ここでは、ICL手術の4つのメリットを解説します。
①術後は半永久的に見やすさを維持できる
術後何年経っても、治療直後と同じ見え方が維持されるという事実は、近視や乱視に悩む方にとって非常に心強いでしょう。多くの方が仕事中に眼鏡の必要性がなくなったことが大きなメリットだと感じているようです。
日常の忙しさの中で、安定した視力を持続できることは、非常に重要な要素だといえるでしょう。
②強度の近視・乱視の方でも対応している
ICL手術は、日本眼科学会のガイドラインでレーシック治療が禁忌とされている-10D以上の強度近視の方でも手術できます。
乱視を併せ持つ状況でも、手術によってクリアな視界を取り戻せるという方も多くいます。。
③お手入れ不要で万が一の場合はレンズを取り出すことも可能
ICL手術では眼の内側にレンズを挿入するため、日常生活で外れるようなことはなく、異物感もありません。
ICL手術後に白内障になった場合には、レンズを取り出して白内障の手術を受けることも可能です。
④入院不要のため日帰りで手術ができる
ICL手術は入院不要で、日帰りでの施術が可能です。仕事など忙しい日常生活への影響を最小限に抑えながら、視力の大幅な改善を目指せる点は大きなメリットです。
手術に対して不安や恐怖心がある方でも、信頼できる病院での丁寧な説明とサポートにより安心して治療を受けられるでしょう。
ICL 手術(眼内コンタクトレンズ)の3つのデメリット
ICL手術には、メリットだけでなくデメリットも存在します。ここでは、ICL手術の3つのデメリットを解説します。
①自由診療のため手術費用が高い
ICL手術は保険適用外であり、自由診療に分類されるため、手術の費用は高くなる傾向にあります。手術は病院やクリニックでのみ行われ、値段相場は施設によって異なります。
患者さんは手術に関連する費用全体を理解し、適切な予算計画を立てることが大切です。
②レンズの発注に時間がかかり手術まで待機時間がある
ICL手術は、患者さんの目に適したレンズを準備する過程で、一定の時間を要することがあります。また、病院やクリニックでのみ施術され、老眼には効果が期待できないことや、乱視の矯正にも限界があるというデメリットが存在します。
③内眼手術のため術前後はケアが必要になる
ICL手術は眼内手術であるため、術前後に適切なケアが必要になることがデメリットです。手術による白内障の発症リスクはないとされていますが、合併症の出現には十分注意しましょう。
また、ICL手術後は、約4週間保護眼鏡を着用することが推奨されています。
ICL手術で後悔しないための3つの注意点
ICL手術を受ける前に以下の3つの注意点を理解し、後悔しない選択をしましょう。
①手術である以上リスクはある
ICLによる視力回復は手術が必要である以上、手術を行うゆえのリスクがあります。
低確率ではあるものの、傷口から細菌などが侵入することで、視力低下や激しい痛みを伴う眼内炎など合併症が起こる可能性があります。
②レンズが合わない場合は再手術になることもある
ICLの手術後にレンズが合わない場合に再手術になる可能性があるのは、大きなデメリットの1つでしょう。しかし、再手術になるような事態は非常に稀であり、ほとんどの場合は最初の手術で視力が回復します。
再手術が必要になる主な原因は、レンズのサイズ変更です。
もし視力回復に失敗して再手術が必要になったとしても、ICLは取り外しや交換が可能なので安心です。術後にレンズが合っていないと感じたら、速やかに病院を受診しましょう。
③ハローグレアによって夜間の光の見え方が変わる
ICL手術後にハローやグレアといった現象が生じるのもデメリットの1つです。ICLによって白内障を引き起こすことはありませんが、将来的に白内障を発症する可能性があります。
ICL手術は自由診療|費用相場はおよそ40万円
ICL手術は、公的医療保険の適用外である自由診療に分類されます。このため、手術費用は全額自己負担で、費用相場はおよそ40万円です。ただし、これはあくまで一般的な相場であり、病院やクリニックによって異なります。
また、手術にはレンズ代やその他のオプション費用も含まれることも多いため、詳細はカウンセリング時に確認することが重要です。
ICL手術を受ける場合の検査から手術までの流れ
ICL手術を受ける際には、心配になったり不安になったりすることもあるでしょう。ここでは、ICL手術の流れについて解説します。
眼科または専門クリニックで適応検査を受ける
ICL手術を検討する前には、まず眼科または専門のクリニックで眼の検査を受けることをおすすめします。老眼や白内障、乱視などの症状がないか確認することが大切です。
適応検査では、手術対象となるか否かを判断するため、詳しく検査が行われます。検査結果によってはICL手術が保険適用になるケースもあるので、事前に病院の窓口で確認しておくとよいでしょう。
ICL手術は入院不要!両眼20分〜30分程度で終了
ICLの手術は入院不要の日帰り手術で、手術自体は両眼20~30分程度で終わります。
ICK手術の流れとしてはまず点眼薬による麻酔、続いて角膜にわずかにつくった切開創からICL(眼内コンタクトレンズ)を挿入します。
仕事上の理由などで長期療養が難しいという方も、ICL手術であれば入院不要のため時間的負担は少なく済むでしょう。また、手術後はメガネやコンタクトレンズが不要となるため、生活の質の向上につながっていると考えられます。
術後3日〜3ヶ月程度は定期検診を受ける
手術後、眼の安全性と視力の安定性を確認するために、定期検診が必要です。定期検診には、手術のデメリットや失敗の兆候を早期に発見する目的も含まれています。
手術を受ける際には、術後のケアとサポート体制を提供している病院を選ぶようにしましょう。
ICL手術に関するよくある質問
ICL手術には年齢制限はある?
ICL手術は、18歳〜45歳が望ましいとされています。
どのくらいの視力まで手術で改善できる?
ICL手術は、0.01の視力の方でも手術が可能です。
ICL手術を受けて老眼が早まることはある?
ICL手術自体が老眼を早めることはありません。
まとめ:ICL手術は症例実績が豊富なので視力矯正したい方におすすめ
ICL手術は、世界中で60万件以上の実施症例を持つ屈折矯正手術で、その安全性や有効性が広く認められています。幅広い視力範囲に対応しており、角膜を削らないため、見え方の質も良好です。
ICL手術は視力矯正を検討している方にとって、非常に有効な選択肢といえるでしょう。