バンチ症候群(特発性門脈圧亢進症)〔ばんちしょうこうぐん(とくはつせいもんみゃくあつこうしんしょう)〕

 以前は、バンチ病といって、独立した病気と考えられていましたが、いろいろな原因で起こってくること、似た症状をあらわす病気があることがわかってきて、いまではバンチ症候群(突発性門脈圧亢進症)と呼ぶようになりました。

[症状]
 はじまりはゆるやかで、全身がだるい、心臓がドキドキする、顔色がすぐれない、めまいなどの貧血症状があらわれ、ゆっくりと進行します。腹のはった感じ、左上腹部の痛み、あるいは吐血、下血などで気づくこともあります。貧血は脾機能亢進症によるものです。
 同時に脾臓(ひぞう)もすこしずつはれてきます。この時期が約3~10年も続きます。肝臓もはれてきますが、一般に軽いものです。この状態が数カ月~1年ほど続きます。のちに、腹のなかに水がたまり、やがて黄疸(おうだん)があらわれて出血しやすくなり、ついには不幸な結果を招くことになります。

[治療]
 この症候群では、脾機能亢進症があると考えられており、肝機能障害が軽いうちに脾臓を取り除く手術を受けると、貧血もよくなり、効果があります。肝機能障害があらわれてからでは、あまり効果が期待できません。早い時期に手術を受けることです。手術は、それほど危険ではありません。腹水のある人では腹水が少なくなるよう利尿薬が用いられます。毎日、体重、腹囲をはかり、利尿薬の投与量を調節します。
 そのほか食道静脈瘤(りゅう)に対する内視鏡下静脈瘤結紮(けっさつ)術や凝固薬注入術もおこなわれます。
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