厚生労働省は26日、2018年度介護報酬改定の基礎資料となる介護事業経営実態調査結果を社会保障審議会(厚労相の諮問機関)の委員会に報告した。調査した介護保険の全22サービスのうち居宅介護支援を除く21サービスで施設・事業所が黒字を確保していた。この結果を受け、年末の改定に向けた議論が本格化する。財政当局は経営状況が良好であることを理由に、介護報酬の引き下げを求める見通しだ。
 介護保険サービスを提供する約3万2000カ所の施設・事業所を対象に、16年度の補助金を含む収支状況を調査。約1万5000カ所が回答した。21サービスが黒字となり、全サービス平均の利益率は3.3%だった。14年の前回調査の平均7.8%から大きく下がり、19サービスで利益率が低下した。ただ、14年は調査期間が同年3月の1カ月だったのに対し、今回は16年度全体を対象としている。
 主なサービスの利益率は特別養護老人ホーム1.6%(前回8.7%)、訪問介護4.8%(同7.4%)、通所介護4.9%(同11.4%)。赤字は居宅介護支援のマイナス1.4%(同マイナス1.0%)だった。
 サービスを提供する介護事業者に支払われる介護報酬は3年に1度見直される。厚労省は職員の人件費の伸びなどで利益率が縮小していると主張し、財政当局との交渉を進める方針だ。12月には改定率が決まる見通しで、社保審の介護給付費分科会は関係者の意見も踏まえながら、18年1月をめどに報酬改定の最終案をまとめる。 (C)時事通信社