東京や大阪などのクリニックで起きた臍帯(さいたい)血無届け投与事件で、違法投与に関与したとして、再生医療安全性確保法違反や詐欺などの罪に問われた臍帯血販売業者「ビー・ビー」元代表篠崎庸雄被告(52)の初公判が2日、松山地裁(末弘陽一裁判長)であった。篠崎被告は起訴内容を認め、検察側は懲役2年6月を求刑して結審した。判決は12月14日。
 検察側の冒頭陳述によると、篠崎被告は2009年に経営破綻した茨城県つくば市の民間バンクから臍帯血を入手。1個当たり80万~140万円で卸売会社元代表井上美奈子被告(59)=同法違反罪で起訴=らに販売し、約4億4000万円の利益を得ていた。
 臍帯血は「表参道首藤クリニック」(東京都渋谷区)などに転売され、大半がアンチエイジング目的で患者に投与された。免疫反応を抑制する処置は行われておらず、検察側は論告で「重大な副作用が出る恐れがあり危険な犯行だった」と指摘。篠崎被告は被告人質問で「私が販売しなければ事件は起きなかった」と謝罪し、弁護側は執行猶予付きの判決を求めた。
 起訴状によると、篠崎被告は16年2月~今年4月、同クリニック院長の首藤紳介被告(40)=同=らと共謀して、無届けで患者6人に臍帯血を投与。14年12月~15年2月には母親らから子供3人分の臍帯血(計230万円相当)の所有権をだまし取ったなどとされる。 (C)時事通信社