ツアーバス会社「夢湖観光バス」(埼玉県久喜市)の男性運転手(44)=東京都足立区、休職中=が精神疾患を発症したのは、月の残業が181時間に及ぶ極度の長時間労働が原因だとして、春日部労働基準監督署が労災認定していたことが22日、分かった。認定は9日付で、休業補償給付などの支給を決定した。
 都内で記者会見した男性は「事故を起こすのではないかと不安を抱えながら運転していた。過重労働は乗客の安全を脅かすことにつながりかねない」と訴えた。代理人弁護士は「観光バス業界で重大事故が相次ぐが、ツアー企画会社が採算の取れない価格で委託していることが根っこにある」と警鐘を鳴らした。
 弁護士らによると、男性は2015年1月に入社。同5月ごろ不安感から嘔吐(おうと)するようになり、神経症性障害などと診断され、約2カ月後に休職した。
 中国人観光客ツアーバスなどの運転を担当し、1週間の日程で東京・浅草から大阪まで1人で運転することもあった。会社が「休憩」扱いする待機中も日報作成やルート確認、乗客への対応に追われており、労基署が発症との因果関係を認めた。 (C)時事通信社