ラット胎児から将来腎臓になる細胞を採取し、マウスに移植して腎臓に成長させる実験に成功したと、東京慈恵会医科大の横尾隆教授や山中修一郎助教らが24日までに英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに発表した。マウスに移植した際、マウス自身の腎臓になる細胞を遺伝子操作と薬剤投与で除去し、ラットの腎臓だけ残るよう工夫した。
 横尾教授らは将来、人工透析が必要な腎不全患者の人工多能性幹細胞(iPS細胞)を腎臓になる細胞に変え、臓器サイズが人に似ているブタの胎児組織を一時的に利用し成長させてから医療に使うことが可能とみて、研究を進めている。
 人のiPS細胞を実験容器内で腎臓になる細胞に変えることは現在の技術でもできるとみられているが、引き続き容器内で立体的な腎臓まで成長させることは非常に難しい。 (C)時事通信社