車いすに座ったまま乗り降りできる「車いす移動車」で、小回りの利く車種の需要が高まっている。社会の高齢化が進む中、介護が必要な家族を抱える一般家庭の購入が増えている。社会福祉施設の送迎用でも大型車の運転が苦手な女性職員らを中心に小型ミニバンの福祉車両が人気だ。
 日本自動車工業会によると、2017年度上半期(4~9月)の福祉車両の販売台数は前年同期比6.7%増の2万1709台。このうち、普通・小型車サイズの車いす移動車は11.5%増の7098台で過去最高となった。
 福祉施設の送迎車は、多人数で乗れるワゴンやミニバンをベースにした車が多い。ただ、女性職員らからは「大きめの送迎車では運転が不安という声が増えている」(業界関係者)という。
 このため、トヨタ自動車の「シエンタ」やホンダの「フリード」、日産自動車の「NV200バネット」といった排気量が1500CC程度の小型ミニバンの福祉車両が最近は人気だ。自工会関係者は「トヨタのハイエースなど大型に加え、フリードが売れている」と話す。
 一方、軽自動車の福祉車両を扱うダイハツ工業は、通所介護施設向けの送迎支援システムを開発した。利用者宅を効率的に回る送迎計画を自動作成し、施設職員の負担軽減に役立ててもらう。18年度の事業化を目指しており、「送迎車の需要が軽自動車に広がるきっかけになれば」(幹部)と期待している。 (C)時事通信社