政府は22日、総額97兆7128億円の2018年度予算案を閣議決定した。社会保障費の伸びに歯止めがかからず6年連続で過去最大を更新。新規国債の発行額は減るが、予算全体の3分の1超を借金に頼る財政運営が続く。重点施策への配分が優先され、抜本的な歳出抑制策は先送りされた。
 麻生太郎財務相は22日の記者会見で「経済再生と財政健全化を両立できた」と述べた。政府は年明けの通常国会に予算案を提出し、年度内の成立を目指す。
 国の政策経費である一般歳出は17年度当初比5367億円増の58兆8958億円。このうち社会保障費は32兆9732億円で4997億円増。2年に1回の診療報酬改定で薬価を大幅に引き下げるなどし、18年度が最終年度となる財政健全化計画で定めた年5000億円増の枠内に収めた。ただ、医師の診察料など診療報酬の本体部分は引き上げられ、歳出の抑制効果は限定的となった。
 防衛費は5兆1911億円で過去最大を更新。核・ミサイル開発を進展させる北朝鮮情勢をにらみ、弾道ミサイル防衛経費などが盛り込まれた。
 安倍晋三首相の看板施策「人づくり革命」では保育の受け皿拡大、幼児教育の段階的無償化などに関連経費を配分。「生産性革命」では地域の中核企業への支援や、大都市圏環状道路の整備加速の費用支出を決めた。
 地方交付税交付金は、地方税収増で自治体の自主財源が増えるとみて、15兆5150億円と、521億円減少させた。国債の元利払いに充てる国債費は、金利低下による利払い費減で、23兆3020億円と2265億円減少した。
 歳入面では、税収が59兆790億円と27年ぶりの高水準になると見込んだ。新規国債発行額は33兆6922億円と8年連続の減少となる。それでも歳入の34.5%は借金に依存し、18年度末の普通国債残高は883兆円に膨らむ。 (C)時事通信社