1954年に米国が太平洋ビキニ環礁で行った水爆実験で被ばくし、がんなどを発症したとして、周辺海域で操業していた高知県などの漁船の元船員ら11人が一般の労災保険に当たる船員保険の適用を求めたのに対し、全国健康保険協会が認めない決定をしたことが、26日までに分かった。
 不適用とされたのは、高知県の元船員6人と遺族4人、宮城県の元船員1人。遅れて申請した高知県の元船員2人については、審査が続いている。ビキニ水爆実験をめぐり、これまでは死者が出た静岡県の漁船「第五福竜丸」の元船員だけに船員保険が適用されていた。
 元船員は水爆実験の際、周辺海域で操業しており、その後がんや白血病などを発症した。同協会は有識者会議(代表=明石真言・量子科学技術研究開発機構執行役)を設け、病気と被ばくとの因果関係を検討。その結果、「放射線による健康影響が表れる程度の被ばくがあったことを示す結果は確認できなかった」とする報告書を、25日に公表した。 (C)時事通信社