唾液や毛髪などの検体を送って疾病リスクや体質、潜在能力などを判定する消費者向け「遺伝子検査ビジネス」で、サービスを提供する事業者の4割が、経済産業省の個人遺伝情報保護ガイドライン(指針)を順守していないことが27日、厚生労働省研究班の調査で分かった。
 指針は事前に説明し同意を得るインフォームド・コンセント(IC)の実施、科学的根拠の明示、カウンセリング体制整備などを定めるが、解析コストの低下で企業参入が相次いでいる。研究班代表の高田史男・北里大教授は「無秩序に拡大しており、法規制が必要だ」と指摘した。
 調査は2016年11月~17年1月に遺伝子検査を掲げる697社を対象とし、うちサービスを提供する73社を分析した。
 順守指針は複数回答で、経産省指針は6割近い41社だった。このほか「自社指針」が20社、日本医学会の指針が19社などで、「特定の指針に従っていない」は7社あった。
 検体分析の手法は日本臨床検査標準協議会などの指針があるが、3割の22社は「委託先などがどの指針に従ったか分からない」と回答。科学的根拠について「複数の論文誌に発表された日本人の遺伝子解析・解釈結果」としたのは28社どまりで、ICやカウンセリングも極めて不十分だった。 (C)時事通信社