生みの親が育てられない子どもを戸籍上、養親の「実子」と見なす特別養子縁組をめぐり、厚生労働省は2018年度から、民間のあっせん機関への財政支援を始める。養親希望者の相談に応じる体制づくりなどに取り組む場合、経費を助成。政府は、子どもが安定した家庭環境で養育される仕組みとして特別養子縁組を推進しており、支援で民間事業者の質を高め、環境を整えたい考えだ。
 厚労省によると、特別養子縁組を仲介する民間あっせん機関は16年10月時点で、医療法人やNPO法人など全国に23事業者。一定の手数料を利用者から受け取って運営しているが、営利目的で不正に費用を要求するなどトラブルも起きていた。
 こうした問題を背景に今年4月、議員立法の「養子縁組あっせん法」が施行。悪質業者の排除に向け、あっせん業を届け出制から都道府県知事による許可制に改め、適正に運営する事業者を国や自治体がサポートすることが決まった。
 今回の財政支援はその一環。養親希望者への相談対応の他、子どもを迎えた養親の交流の場を設けるといった応援体制整備に取り組む10程度の事業者を対象とする方向だ。実の親ではないことを子どもに告げるタイミングなど、養親の不安に寄り添い、養子縁組成立に結び付ける。
 さらに、予期せぬ妊娠に悩む母親に医療機関を紹介したり、自分で育てるという選択肢を提案したりするなど、生みの親を助ける取り組みも支援対象として想定している。
 同省は他に、マッチングに関する情報共有などで、民間事業者と児童相談所、市町村との連携も強化していく方針。 (C)時事通信社