目の角膜を保護する涙の蒸発を防ぐ上で、涙に含まれる脂質成分が重要だと分かった。成分の骨格をなす炭素原子の鎖が非常に長い脂質は水に溶けにくく、涙の蒸発防止効果が高い。北海道大の木原章雄教授らが20日までに、米生物学誌「FASEBジャーナル」電子版に発表した。
 目が乾いて疲れたり、物がかすんで見えたりするドライアイは、涙の分泌量不足や質の低下で起き、高齢化やスマートフォンの見過ぎなどで患者が増えている。炭素鎖が非常に長い脂質成分を含む目薬や分泌量を増やす薬を開発できれば、新たな予防・治療薬になるという。
 角膜を覆う涙は3層構造で、外側から順番に脂質層、主成分の水分層、粘性のあるたんぱく質のムチン層となっている。
 脂質成分の炭素鎖を非常に長く伸ばす遺伝子が皮膚以外で働かないマウスを生み出したところ、通常よりまばたきが多く、ドライアイとなることが判明。生後5カ月以上では、角膜が混濁するマウスが多くなった。 (C)時事通信社