高額なC型肝炎治療薬「ハーボニー配合錠」の偽造品が流通した問題で、警視庁は26日、卸売業者に偽の同製品を持ち込んだなどとして、医薬品医療機器法違反容疑で男(43)とその妻(49)=いずれも別の薬物事件で公判中=の逮捕状を取った。2人は広島県内で勾留されており、今後移送に向けた手続きを進める。
 偽造品は東京都の卸売業者と奈良県の薬局からボトル計15本が見つかっており、同庁は他にも持ち込んだ人物がいるとみて、全容解明を進める。
 同庁生活環境課によると、男とその妻は2017年1月4日、東京都千代田区の卸売業者「エール薬品」(廃業)に偽のボトル2本を持ち込んだほか、16年には石川県内の卸売業者に別のC型肝炎治療薬「ソバルディ錠」を2回にわたり無許可で販売した疑いが持たれている。
 ハーボニーの偽造品15本はいずれもエール薬品が最初に仕入れ、うち5本は複数の業者を通じて奈良県の薬局に納品された。17年1月、同県内の女性が処方された錠剤を見て通常と異なることに気付き、発覚した。
 厚生労働省などが調べた結果、偽造品は全て外箱や添付文書がない状態で取引され、中身はビタミン剤や漢方薬だった。エール薬品元経営者の男性(79)は取材に対し、「中高年の男女10人ほどが来店し、約20本仕入れた」と話していた。 (C)時事通信社