理化学研究所と大阪大などの研究チームは、日本人16万人分の全遺伝情報(ゲノム)と健康診断などで得られた58項目の検査値データを組み合わせた解析で、検査値や病気に影響を与える遺伝的変異を約1400カ所特定したと発表した。遺伝的にかかりやすい病気の予防や、個人の遺伝情報に合わせた「オーダーメード医療」の実現に貢献が期待される。論文は5日付の米科学誌ネイチャー・ジェネティクス電子版に掲載された。
 ゲノム上の塩基配列は、人によってわずかな違いがある。研究チームは16万人分のデータから、この違いが検査値や体質、病気などにどう影響するかを統計的に解析。体の各部分や細胞内で働いている遺伝子の違いなども加味して調べた。
 その結果、病気などに影響を与える遺伝的変異を約1400カ所特定。甲状腺ホルモンの過剰分泌が原因のバセドー病と、免疫をつかさどる制御性T細胞に関連があることなども判明した。
 大阪大の岡田随象教授は「病気同士の隠れたつながりや、原因となる組織や細胞を突き止められる」と説明。「こういうゲノム配列なので、こういう病気になりやすいといった、個人に合わせた対応がしやすくなる」と話している。 (C)時事通信社