横浜地裁で1日に開かれた川崎市の老人ホーム3人転落死事件の論告求刑公判。殺人罪に問われた今井隼人被告(25)は、裁判長から「最後に言いたいことがあるか」と問われると、「信じてください。私は何もやっていません」と改めて無罪を訴えた。検察側から死刑を求刑された瞬間には硬い表情で検察官をじっと見つめていた。
 最終意見陳述で、今井被告は証言台に立つと、用意していた2枚の紙を並べ、ゆっくりと読み上げた。逮捕の決め手となった自白について「圧力に負けました」と話し、取り調べを担当した警察官に「怒りを覚えます。自分の人生、家族の人生が大きく狂いました」と落ち着いた口調で語った。
 「全て正直にお話ししようと決めていた」と語り、裁判員1人ずつの顔を見ながら、「この法廷では真実しか話していない。どうか信じてほしい」と訴えた。最後に「本当に、何も、やっていません」と一語ずつかみしめるように話し、陳述を終えた。被害者や遺族への言葉はなかった。 (C)時事通信社