2016年度に65歳以上の高齢者が家庭や特別養護老人ホームなど介護施設で虐待を受けたと認められた件数が前年度比2.8%増の1万6836件だったことが9日、厚生労働省の調査で分かった。このうち施設職員から受けた虐待の件数は10.8%増の452件だった。いずれも過去最多を更新しており、厚労省は高齢人口の増加に加え、高齢者虐待に対する社会的な関心の高まりで相談・通報件数が増えたことが要因とみている。
 総件数のうち、家族らによる虐待が1万6384件と大半を占めた。虐待により死亡に至ったケースは25人で、いずれも家庭内の事案だった。
 施設職員による虐待は、07年度以降、10年連続で増えている。虐待を発生要因(複数回答)別に見ると、認知症への理解不足など「教育・知識・介護技術などに関する問題」が66.9%と最も多く、「職員のストレスや感情コントロールの問題」が24.1%で2番目に多かった。 (C)時事通信社