群馬県下仁田町は28日、町内に2カ所あるガソリンスタンド(GS)のうち、過疎化が進む地域にある1カ所を存続させるため、防災対策や高齢者の見守りなど行政機能を持たせる対策を公表した。経済産業省は、給油所が3カ所以下の自治体に対し、燃料供給体制の維持に向けた計画作りを支援しており、同町の対策が第1号となる。
 人口減少に伴うガソリン需要の低迷や経営者の高齢化で、2016年度末の全国のGS数は約3万1000カ所とピーク時(94年度末)から半減。経産省は過疎地の行政サービス維持と組み合わせた同町のGS維持計画をモデルとして、全国に広めたい考えだ。
 計画では、町がGSに行政機能の一部を委託し、水や懐中電灯など災害時に必要な資材を保管する防災倉庫を併設。GS従業員は町の「防災連絡員」として、災害時に被災状況を町に知らせたり、町の支援情報などを地域住民に伝えたりする。平時の灯油配送時には、高齢者の安否確認や見守りサービスも担う。
 防災連絡員の位置付けや、町からの手当などは未定だが、町は公用車などの利用を呼び掛けるほか、経営者の事業承継の支援も検討する。
 対象のGSを経営する佐藤公夫さん(74)は「後継者が見つからなければ撤退も検討しており、町の取り組みは歓迎したい」と述べている。 (C)時事通信社