東京電力福島第1原発事故で避難指示が出されていた福島県富岡町に「ふたば医療センター付属病院」が完成し、開院式が1日行われた。入院が必要な患者に対応できる2次救急医療機関で、23日から診療を始める。旧避難指示区域では診療所が再開しているが病院は休止中で、救急病院の開設は事故後初めて。
 同病院には救急科と内科があり、ベッド数は30床。第1原発で作業員が被ばくした場合などの初期診療のほか、訪問診療・介護も担う。常勤の医師1人と福島県立医大(福島市)などから派遣された非常勤医20人で24時間、365日対応する。
 患者の搬送のほか輸血用の血液、医療品の緊急輸送支援などに使える多目的医療用ヘリコプターが日中は常駐する。総事業費は約25億円。
 富岡町をはじめ、原発事故で避難指示が出ていた福島県内の市町村は昨年4月1日までに、第1原発がある大熊町と双葉町、帰還困難区域を除いて避難が解除された。一方、生活に必要な医療機関や商業施設は不十分で、国や県などは喫緊の課題として整備を進めていた。
 開院式に出席した福島県の内堀雅雄知事は終了後、「この地域に住む住民、働く人、企業進出する人の安心を担う大切な地域医療の要になる」と述べた。 (C)時事通信社