沖縄県で強い感染力を持つはしかの流行が拡大している。きっかけは3月に台湾から訪れた観光客が持ち込んだ「輸入はしか」だったが、県内で感染が広がった。ホテルのキャンセルも出始めており、県は5月の大型連休を前に影響を懸念している。
 はしかはウイルスによる感染症で、約10日間の潜伏期間を経て、39度以上の高熱や発疹が出る。子どもが感染すると脳炎などの合併症を起こすこともある。空気感染するため広がりやすい。
 県によると、3月に台湾から来た男性観光客がはしかと診断された後、男性が利用した飲食店で従業員らの感染が判明。感染者は今月19日時点で65人に増え、学級閉鎖した中学校もある。県は週明けに緊急会議を開き、対策を本格化させる。
 県観光振興課によると、はしかを理由としたホテルのキャンセルが確認されたほか、同課には1日約30件の問い合わせがあるという。担当者は「誘客の時期に起こってしまい残念。正確な情報を伝え、風評被害を減らしたい」と話す。
 日本は2015年、世界保健機関(WHO)から土着のウイルスによる感染が3年間確認されない「排除状態」と認定された。しかし、海外ウイルスによる輸入はしかが増え始め、16年には関西国際空港で職員らの集団感染が発生。17年は全国で189人が感染した。
 はしかには予防接種が有効だが、世代によって接種回数が異なる。特に30代は定期接種が1回にとどまるため免疫力が低いとされ、厚生労働省は接種歴の確認などを呼び掛けている。 (C)時事通信社