高齢者に生じることがある異常なかゆみは、皮膚の微妙な触覚を担う「メルケル細胞」の減少や機能低下が原因の可能性があることが分かった。米ワシントン大の研究チームがマウス実験で発見し、5日までに米科学誌サイエンスに発表した。
 高齢者の異常なかゆみの一部は、じんましんや虫刺されによるかゆみをもたらす物質「ヒスタミン」とは違う原因で起きる。着替えなどのわずかな刺激で生じ、皮膚が乾燥すると悪化する。
 かゆみは通常、虫刺されや毒の付着など、異常の程度に比例して強くなるが、メルケル細胞は皮膚への刺激がごく小さいことを把握し、不必要なかゆみを抑える役割を果たしていると考えられる。
 実験では、高齢マウスはメルケル細胞が減少してかゆみを生じる頻度が高いことが分かり、機能を薬剤で強化するとかゆみを抑えられた。人でも同じ発症メカニズムと確認できれば、治療薬を開発できるかもしれないという。 (C)時事通信社