犬の腸内細菌群の構成を調べたところ、医学の基礎実験に使われているマウスや豚より人に近いことが分かったと、欧州分子生物学研究所などのチームが6日までに英科学誌マイクロバイオームに発表した。
 犬の祖先のオオカミは肉食だが、犬は人類が飼いならし、同じような食べ物を取るのに適応した。現代では犬も、人と同様に高齢化や肥満、糖尿病などが問題となっている。腸内細菌群の変化に注目した餌やサプリメント(栄養補助食品)の研究は、犬と人の両方に役立つという。
 腸内に生息するさまざまな細菌は消化や免疫を助ける一方、病気の原因にもなる。研究チームはラブラドルレトリバーとビーグルを32匹ずつ調査。ふんからDNAを回収し、遺伝子を解析して分類した結果、マウスや豚の腸内細菌群より人に構成が近いことが判明した。
 さらに、通常のドッグフードを4週間与えた後、高たんぱく質・低炭水化物の餌と低たんぱく質・高炭水化物の餌の2グループに分け、4週間後に腸内細菌群の変化を調べる実験を行った。
 その結果、犬の種類や雌雄にかかわらず、肥満した犬の餌を高たんぱく質・低炭水化物に切り替えた場合に、乳酸菌や連鎖球菌が増えるなど細菌群の構成が最も大きく変わり、不安定な状態にあることが分かった。 (C)時事通信社