武田薬品工業は8日、アイルランドの製薬大手シャイアーの7兆円規模の買収で正式合意にこぎ着けた。規模拡大により世界の製薬市場で存在感を高めるのが狙いだが、巨額の買収費用が今後数年にわたり武田の財務に重くのしかかる。
 世界の製薬市場では、画期的な新薬を生み出す研究開発(R&D)力が競争を生き抜く鍵を握る。武田はシャイアー買収で、開発力と収益性の向上、有望な新薬候補の獲得を狙うが、その代償として銀行借り入れだけで最大3兆円規模に上る巨額の負債を負う。
 格付け大手S&Pグローバル・レーティングは同日、収益性向上を評価しつつも、「武田が有利子負債を削減する措置を取れなかった場合、買収による財務負担は事業面で見込まれるプラス効果を大きく上回る」と指摘。武田の格付けを引き下げ方向のクレジット・ウオッチに指定した。 (C)時事通信社