再生医療に使える胚性幹細胞(ES細胞)の作製に国内で初めて成功したと、京都大ウイルス・再生医科学研究所の末盛博文准教授らが22日、発表した。今後増殖させて備蓄し、臨床研究を行う研究機関に7月ごろにも提供できるようになる。
 ES細胞は人工多能性幹細胞(iPS細胞)と同様に、体のさまざまな組織になる力を持つ。ただ、受精卵を壊して作るため倫理上の問題が指摘され、国内での利用は基礎研究に限られていた。
 ES細胞は海外で臨床試験(治験)に使われているが、日本ではiPS細胞が先行し、目の難病と心臓病で臨床研究に移っている。末盛准教授は「iPS細胞と比較し、より安全で有効性の高い再生医療を実現することが重要だ」と話した。
 京大の研究計画は昨年6月に国の了承を得た。京都市の足立病院(畑山博院長)から不妊治療で使われなかった受精卵の提供を受け、専用の培養加工施設で作製を始めていた。 (C)時事通信社