【ニューデリー時事】インド南部ケララ州で、発熱や頭痛、めまいなど急性脳炎の症状を引き起こすニパウイルスに感染し10人が死亡したことが22日、明らかになった。地元主要紙は、ほかにも感染した疑いがある死者が出ており、発熱などの症状が表れた患者数百人が病院に殺到していると報じた。
 州衛生当局者は取材に対し、「州北部に住む家族5人が死亡した。このうち1人が家の敷地にある古い井戸を掃除していて、感染源とみられるコウモリと接触した」と説明。地元紙によると、家族の治療に当たった看護師らも死亡した。州当局は感染拡大を防ぐため、死者との接触があった90人以上を隔離したという。
 ケララ州では、発熱などを訴える患者の受け入れを拒否する私立病院も出始め、ビジャヤン州首相は「事態は収拾に向かっている。パニックを起こさないように」と平静を呼び掛けた。州を管轄する在チェンナイ日本総領事館によると、日本人から症状に関する問い合わせはない。
 ニパウイルスは豚やコウモリから人への感染例が知られている。1998年にマレーシアで初めて確認され、インド国内でも2001年に感染の報告がある。 (C)時事通信社