体の脂肪組織にある幹細胞が脂肪細胞に変わり、脂肪を蓄積するのに重要な役割を持つ遺伝子をマウスの実験で発見したと、九州大と名古屋市立大、金沢大の研究チームが6日までに米科学誌セル・リポーツに発表した。
 脂肪組織の幹細胞にあるこの遺伝子「CHD8」が働かないマウスをつくり出したところ、脂肪が大幅に減ったほか、脂肪分が多い餌を食べても太らなくなった。この遺伝子の働きを阻害する薬剤を見つければ、肥満の新たな治療薬になると期待される。
 CHD8遺伝子は自閉症患者で変異している確率が高いことが知られ、この変異によって脳神経の発達に障害が起きると考えられている。一方で、CHD8遺伝子が変異した自閉症患者には痩せた人が多く、九州大の中山敬一・主幹教授らはこの遺伝子が脂肪組織で果たしている役割の解明に取り組んだ。 (C)時事通信社