米海軍所属の世界最大級の病院船「マーシー」が日本に初めて寄港し、東京・大井ふ頭で16日、船内が公開された。人道支援活動の帰途、日本の招致に応じた。今後、日米共同の災害医療訓練などを予定している。
 マーシーは1986年に石油タンカーを改装。全長約272メートルで、12の手術室やベッド1000床、コンピューター断層撮影(CT)などの医療機器を備える。負傷兵の治療のほか災害救援を任務とし、2004年のインドネシア・スマトラ沖地震では10万人以上を治療した。
 16日は患者の受け入れ室や、手術室に設置された手術ロボットなどが公開された。
 人道支援活動の司令官デビッド・ブレッツ大佐は「災害で地上施設が破壊された場合、あらゆる治療を行える病院船が洋上で手当てをできるのは非常に有効」と説明した。
 一方で「設備や人員を常に整えねばならず、国にとっては大変な投資」とも述べた。日本の内閣府によると、人件費を除いたマーシーの維持管理費は年間980万~1500万ドル(10億~16億円)に上るという。
 東日本大震災後、内閣府は病院船の導入を検討。専用船は多額の費用がかかるため、既存の船に医療機器を積んで治療する方法が有力とされる。内閣府はフェリーや自衛艦を使った訓練と検証を続けている。 (C)時事通信社