厚生労働省は、児童虐待防止対策を強化するため、支援が必要な家庭の転居先が不明になった場合、児童相談所(児相)間の情報共有の方法を見直す。所在確認のため、これまでファクスで送っていた子どもや親の情報について、児相のメーリングリストを活用したメール送信に改める方向で全国児童相談所長会と調整。迅速で確実な情報共有につなげる。
 東京都目黒区で5歳の女児が死亡した児童虐待事件では、転居前に住んでいた地域の児相と転居地の児相の間で、情報共有が十分でなかった可能性が指摘されている。虐待をした親が児相から逃れるために転居することは珍しくなく、児相間の迅速な情報共有が必要になる。
 現在、引っ越しなどで居住地が不明となった、支援が必要な家庭については、子どもや親の情報などを記載した書類を児相間でファクス送付し、所在を確認している。危険性や緊急性が高いケースでも時間を要しているのが実情だ。
 このため見直し後は、全ての児相を登録したメーリングリストを作り、活用する方針。転居前に担当していた児相が、要支援家庭について各児相にメールで情報を伝える仕組みだ。記録が残るため、情報を見落とす可能性も少なくなり、情報伝達の確実性が高まる。 (C)時事通信社