東京都目黒区のアパートで3月、船戸結愛ちゃん(5)が父親からの暴行後に死亡した事件で、結愛ちゃんが亡くなるまでの数日間、バナナと飲み物程度しか与えられていなかったことが27日、捜査関係者への取材で分かった。ほぼ口もきけず寝たきり状態になり、病院に搬送された際はおむつを着用していたという。
 東京地検は同日、衰弱していた結愛ちゃんに必要な医療措置を受けさせず死亡させたとして、保護責任者遺棄致死罪で父親の雄大容疑者(33)=傷害罪で起訴=を追起訴、母親の優里容疑者(26)を起訴した。
 捜査関係者によると、弟を含む一家4人は1月下旬に香川県から目黒区に転居。この時期から虐待はエスカレートし、結愛ちゃんの食事は、朝はスープ、昼はご飯にみそ汁を掛けたもので、夜はないこともあったという。2月末ごろに雄大容疑者に殴られ3月2日に死亡するまではバナナと飲み物だけになり、嘔吐(おうと)した形跡も見られた。
 結愛ちゃんは転居後、家族3人とは別の部屋で寝起きさせられていた。電灯も暖房もなく、風呂掃除など約20項目の決まり事が書かれた段ボール紙が立て掛けられていたという。毎朝4時ごろに起床し、外の街路灯の光を頼りにひらがなの書き取りもさせられていた。押収されたノートには「もっとあしたはできるようにするから もうおねがいゆるして ゆるしてください」などと書かれていた。
 起訴状によると、両容疑者は1月下旬ごろから、結愛ちゃんを栄養失調に陥らせた上で暴行を加え虐待。病院に連れて行くなどの措置を取らず、3月2日に敗血症で死亡させたとされる。 (C)時事通信社