上場企業の株主総会が28日、ピークを迎えた。東証の集計によると、東証に上場する3月期決算企業の31%に当たる725社が総会を開いた。取締役の選任や株主還元、経営計画に対し、積極的に発言する「物言う株主」が目立った。欧州医薬品大手の買収に一部株主が反対している武田薬品工業や米ゼロックス買収で迷走する富士フイルムホールディングス(HD)などが注目を集めた。
 金融庁と東証は今月1日に改定した企業統治指針(コーポレートガバナンス・コード)で、企業同士が持ち合う株式の削減のほか、女性や外国人を取締役に積極的に登用するよう求めた。
 TBSホールディングスの総会では、英国の資産運用会社が本業と直接関係のない持ち合い株の保有を減らし、一部を株主に分配するよう株主提案したが、否決された。
 武田では、欧州医薬品大手シャイアーを約7兆円で買収する計画に対し、OB株主らが「リスクが高過ぎる」と反対を表明した。1兆円を超える企業買収は総会で事前承認を得るよう定款を変更する株主提案が出されたが、反対多数で否決された。ただ、賛成も10%程度あったという。
 株主から「買収額が高過ぎる。グローバリゼーションは必要だが、身の丈に合った買収をすべきだ」と懸念が示された。
 富士フイルムHDは既に米事務機器大手ゼロックスの大株主が主導した買収合意の破棄を受け、損害賠償を求めて米裁判所に提訴している。総会に出席した株主によると、助野健児社長は「米ゼロックスによる一方的な契約破棄は無効だ」と主張したという。 (C)時事通信社