西日本豪雨では、住民らが浸水した自宅を片付ける作業も始まった。専門家は「けがや熱中症に注意してほしい」と呼び掛けている。
 岡山赤十字病院(岡山市)で医療社会事業部長を務める斎藤博則医師によると、被災地で自宅の片付け中にけがをし、応急手当てを受ける人が増えているという。薄着に素手で作業に当たる人が目立つといい、「暑いとは思うが、安全のためヘルメットや長袖、長ズボンを身に着け、頑丈な長靴を履き厚手の手袋をしてほしい。ほこりを吸い込まないようマスクもした方がいい」と話す。
 作業時には、泥に含まれる破傷風菌が傷口から入る恐れもある。日本赤十字社(東京都港区)の丸山嘉一災害医療統括監は「かすり傷でも感染の可能性があり、対応が遅れると命に関わる」と指摘する。斎藤医師は「汚れた場所で大きなけがをした場合や、小さな傷でも体調不良を感じたら受診を」と訴えている。
 暑さが厳しくなっており、熱中症にも注意が必要だ。斎藤医師は、水分と塩分を持参しこまめに口にすることや、帽子をかぶるなどして直射日光を避けることが大事だとして、「作業に夢中になると水を飲むのを忘れてしまう。お互いに声を掛け合うなどしてほしい」と求めた。
 日本環境感染学会は、自宅の洗浄や消毒をする際の注意点をまとめた手引をホームページに掲載した。 (C)時事通信社