国土交通省は、車いす使用者に対応したホテルや旅館の客室数を増やすため、バリアフリー客室の設置基準を改正する方針を決めた。延べ床面積2000平方メートル以上で客室数が50室以上の場合、現行は車いす対応の客室を「1室以上」設置することが建築主に義務付けられているが、この基準を「客室総数の1%以上」に見直す。今後、バリアフリー法施行令を改正する。
 車いす使用者向けの客室は、浴室の出入り口が幅80センチメートル以上あることや、扉の前後に段差がないことなどが定められている。ただ、2020年東京五輪・パラリンピックを控え、国際パラリンピック委員会(IPC)や障害者団体などから、客室数について改善を求める声が出ていた。
 今回の見直しでは、例えば201~300室のホテルや旅館では、車いす使用者に対応した客室を3室以上設けることが義務付けられる。基準は新築や増改築するホテルなどに適用し、50室未満の施設では現行通り設置を義務付けない。
 一方、自治体では国よりも厳格な基準を条例で定めているケースがある。国交省はこうした条例整備を促進し、車いす対応の客室の普及を後押ししたい考え。同省は「五輪を契機に、ホテルや旅館のバリアフリー化を加速したい」としている。 (C)時事通信社