国立健康・栄養研究所(東京)で医師・歯科医師や診療放射線技師でない無資格の研究者が研究協力者の人体にX線照射をしていた問題で、同研究所は18日、確認できた2009年度以降の11研究で、無資格の12人が照射していたとする第三者委員会の報告書を公表した。無資格者に照射されたのは10~90代の1145人に上るという。
 第三者委の調査に、研究者は「装置の測定による被ばく線量はとても小さく、危険性がないと判断していた」「研究であり、診療はしていなかったので医師法・診療放射線技師法違反にならないと考えた」などと回答したという。報告書は「研究者の法律知識の不足は明らか」などと指摘する一方、照射された人に「明らかな健康被害が生じる懸念はない」とした。
 同研究所を運営する国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所(大阪)の米田悦啓理事長は都内で記者会見し、「多大なご迷惑、ご心配をお掛けし、深くおわび申し上げる」と陳謝。関係者の処分を検討し、米田氏らは給与の一部を自主返納する考えを示した。 (C)時事通信社