相模原市緑区の障害者施設「津久井やまゆり園」で入所者19人が殺害された事件の発生から26日で2年を迎えるのを前に、神奈川県と同市、園を運営する社会福祉法人「かながわ共同会」は23日、市内で追悼式を開いた。遺族や入所者家族、地域住民ら609人が参列し、犠牲者を悼んだ。
 入倉かおる園長は弔辞で「突然命を奪われた悔しさ、無念さ、家族の悲しみは2年という時間だけで癒えるものではない」と語り、「どうか空の上から園と家族を見守っていてほしい」と涙ながらに呼び掛けた。
 共同会の草光純二理事長は「全ての命は存在するだけで価値がある。障害者を差別し、排除すべきという身勝手で異常な考え方を許さない」と怒りを込めて訴えた。
 昨年に続き、犠牲者19人の名前は伏せられた。黒岩祐治知事は式典後の会見で「名前を申し上げ一人ひとりしのびたかったが、遺族の意向を尊重した」と説明。「匿名にせざるを得ないのは差別が根深く存在するためだ。乗り越えていかなくては」と厳しい表情で語った。
 事件で重傷を負った尾野一矢さん(45)の父剛志さん(74)は「事件当日を思い出し胸が詰まる思いだった。悔しさで涙が出てきた」と吐露。2年の歳月については「家族や遺族にとって節目であるが終わりではない」と話した。
 壇上に設けられた祭壇には、同園の入所者が折り紙で作った19色のやまゆりの花束が飾られた。 (C)時事通信社